-写真の部屋-

奥野和彦

秋の初めに

2010-09-06 21:34:26 | 写真
100906
釣りに行くが、釣れず。
帰ろうと思ったが、場所を変えて
タナゴを捕りに。
2mほどの細い流れ。とても浅いけれど
水草で覆われている。だから魚がいる。
そこに、びんどうを仕掛けて、あとはすることも
ないので座り込んでじっとしている。

   …。

人気もなく、静かな場所で、川べりにいながら
釣り糸も垂れずにじっとしているのは滅多にない事。
5分も経つと人の気配で隠れていたメダカが
川面に浮上し、カエルが水草の上に体を出し、
見えるか見えないかぐらいに沈んでいる
びんどうのエサのにおいにつられて小魚が
キラッキラッとひらを打ち始める。
静かな夕方の、今度はそのたかだか10m四方に
潜んでいる生き物たちの気配に逆に圧倒される。
あそこに何かいる。ここにも何かいる。
スズメバチも水を飲みに来る。大きなコイが動いている。
カエルが地上に上がって来る。体が半分水に入った
状態で、何匹もその形をとっている。
自分もじっとしている。オレも生き物なのであった。
調和しているのだろうか。
深呼吸をしただけでも、その均衡が破られそう。

一回目に沈めた場所ではクチボソしか入らず
2m下流の違う障害物の陰に沈め直すとタナゴが入る。
どうやら水流のスピードが違うらしい。

ヒトに戻る。騙したみたいで済まないが
この時期は赤ちゃんタナゴ。数匹持ち帰る。
今度は、丸腰で行くべきかな…。


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