-写真の部屋-

奥野和彦

後楽橋

2016-01-26 20:49:09 | 写真


空が青くて途方にくれる。

今年だとRuiとけいたとこうき。自分が6年生の時に
友達10人ぐらいで、大人の付き添いは無しで
まだ東京ドームでは無かった後楽園球場へナイターを見に行った。

野球が終わった後、大人しく帰ればいいものを
駅までの歩道の脇にこうらくえん遊園地の仮設ステージの様なものが置いてあって
そこへ登って学芸会の様なことをみんなでやり出した。
きっと、楽しくてハイになっていて
それを観戦帰りの大人たちが面白がって、おう、もっとやれ
なんてはやし立ててちょっとした輪が出来たりしたから
ますます調子に乗って選手のマネをしたり動物のマネをしたり。
だいぶ、人もいなくなった頃にやってきたのは
おまわりさんだった。

お前たちはどこから来たのかと聞かれ、
先生にいつも言われている通り、胸を張って元気に住所や学校を答えると
それじゃ急いで電車に乗らないと帰り着けないぞと言われた。
本当は交番に連れて行かれるところだったのが
終電間際だったことで免れた。自分はことをそんなに重大に考えていず
みんな、水道橋の駅でそれぞれこれから急いで電車に乗るからと家に
公衆電話をかけて、それから電車の中で急に黙りこくる子もいた。

船橋から乗る電車は終電の一つか二つ前で
わが町の駅に降り立った時には恐ろしい顔をした親たちが待ち構えていた。
駅に置いてあった自転車で帰ることは許されず
家の車か、親が来ていない子はよその車で送られた。
母には少し怒られたかもしれないが、父親は笑っていたように思う。

一緒に行った仲間の中にその年のPTA会長の子がいて
次の日に学校に行ったら大騒ぎになっていた。
おまわりさんからも連絡が入っていたようだ。
首謀者は誰なのかという、くだらない話になって
PTAは一緒に行った息子を連れて行かれた事にして私たちと親に抗議した。

ちょっと太っていたそいつは
特設ステージの上で、ブーブーとブタのまねをしてはしゃいでいたのに。
オレたちはブーブー言いながら
歩いて駅まで自転車を取りに行った。


この仲間の何人かでまた
高校時代に今度は歌舞伎町に繰り出して
そこでもちょっとした思い出を作ったけれど、それはまたいつか。











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