-写真の部屋-

奥野和彦

3tダンプ

2024-09-05 22:46:41 | 街の凸凹


仕事でポートレートを撮る事がある。
俳優やタレントのインタビュー記事に添える写真。
大体3~5分長くても10分ぐらいの間に撮るが
一番良い表情をしていると思える時間、つまりピークは
一度訪れるだけだと思う。
撮り始めて最初にそれが来る人もいるし
ポットのお湯を沸かすように徐々に上がってくる人もいる。
そうでない時間はその時を待つようにして
シャッターを切っているだけな気はする。
その時を分かっている被写体もいるし
それをこちらが分かっていると認識してくれていると
お互いの沸点が同時にやってきて
なんだか気持ちよく出来ましたね、と言いはしないけど
双方満足感で終われる事もある。

ただ、昨今こうは行かない現場ばかり増えていて
つまらない付け足しばかりに追われる事がある。
そういう仕事だったら私にはもう来なくてもいいのかな、と
書いてはいけないんだけど、
カメラマンであろうとする若い人たちの中で
つまらない付け足しの部分を上手にこなせる事が
よりカメラマンなのだと思うようになってしまっているのを見ると
気の毒に思う。
だから、まず自分が勉強しよう。
良い写真とはどういうものか。
写真の強さは見かけの工夫とイコールでは無い。
自分が理解をして、より素敵な写真を残して下さい。


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