そしてまた、面白いもので
デジタルから映像の世界に入った人たちは
今度はフィルムや古い、プリントされた媒体に興味を持つらしい。
「写ルンです」が少し売れていたり、チェキが販売を続けている。
日本の戦前戦後の写真家の写真展が催されたりしている。
自分がスマホやデジカメで撮っている映像とは
違う分野のものとして見ているようでもある。
無くなってしまったフイルムや印画紙を媒介として得るもの。
1枚の質量のあるものとして手に持つことの出来る画像。
その価値観は一旦捨て去られかけて
また、取り戻されようとしているかもしれない。
ずっとそばに置いておきたい、壁に掛けておきたい
意味や理由を超越して、
ただひたすら沁みてくるような画像。
そばにあって時々眺めると気分が変わるような
明日またカッコ良く生きようと思えるような
例えばそういう音楽ってあるでしょう、
それの画像版。
貴方のスマホの中の写真もそれでいい。
極めてそれに近い同じ仲間。
でも、そこから飛び出して、もっとみんなに共通して響く
そういうやつ。