-写真の部屋-

奥野和彦

夜の街灯

2020-06-10 22:53:12 | 写真


スーパーで夏の野菜を見ているうちに思い出したのは
先週、仕事の終わった奥さんを迎えに車で出て
家まで自分が我慢出来ないから公衆トイレを借りるために
寄った川沿いの公園で、電灯の下を歩いていたコクワガタのこと。

川沿いにはカワヤナギが生えていて
普通、クワガタやカブトムシはクヌギやナラの木につくと
図鑑にも書いてあるが、川に生えているカワヤナギから出る樹液に
カナブンやクワガタが付いているのは
最近、SNSで人が書くからだいぶ知れてきた。

で、そのカワヤナギから
もう6月にもなるし、飛んできてるんじゃ無いですかね、と
公園の街灯の下、地面を見ながら歩いていたおじさんに
見つかってしまったのである。
ほら、やっぱりいたと奥さんに自慢げに見せて
しばらく眺めた後、放してやった。

今日、スーパーでスイカやらメロンやらを見てるうちに
あのクワガタ、とりあえず持ち帰って
写真のモデルになって貰ってから
放せば良かった、と電撃的に思い至って
でも、後の祭り。

集合写真

2020-06-09 21:10:27 | 写真


集合写真屋さんが頑張っている。
同業者として見る事はあまりなかった。
観光地に行けば、名所のお土産屋付近にいて
木刀やフジカラーのベンチと並んで記憶されている風景。

写真を売ろうと思ったら
集合写真は大体写っている人数分注文があるのだから
食いっぱぐれが無いのだ、とか
写真の会社の上司から昔聞かされた事があるけれど
さて、今 どうかしら。

売れる写真の意味をどう捉えるかだけど
私の仕事は写真を売っているというよりは
必要な写真を切り取って残すための
経験と労働力を売っているようなもので…

と、たぶん
この後その上司たちと
ひな壇に並んで社員旅行の写真を撮られながら
ぶつぶつ考えていたと思う。
この時の写真に限らず、この手の集合写真は
一切手元に無い。
翌年あたりから
写真の会社の社員旅行なのだから
これは自分たちで撮ればいいのだと何方かが言い出して
そうだよね、俺が担ぐんだよねー
と三脚に中判カメラが載ったものと脚立を担いで
昼食だろうがお土産屋だろうがその姿で歩いて
何方か達がバスから降りて見学する先々で
先回りをしてスタン張ってなきゃいけない変な役目だった。

世が世なら、歴としたパワハラである。

2020-06-06 21:31:11 | 写真


ボチボチ写真を撮り始め
と書いたけれど、全然写真撮る気分にならない。
グチや後ろ向きなことは書く意味が無い。
でも、変わり過ぎてしまった。
昔のフイルムの整理は
楽しんでいるように言い聞かせて
本当はそれしかすることが無いだけの事で。

ほんの、6ヶ月の間に
事故のことがあり、コロナのことがあり
自分ではどうにも出来ない日々が過ぎていく。
取り返しのつかない事が起きている。

ほんの、6ヶ月の間に
人の性格や生活が全く変わる。
これだけ短期間で変わるならば
これから先の、2ヶ月とか半年とかの間に
少しでも良い方向へ変わって欲しいと思うが
人にも会えず、相談も出来ず
この部屋の空気しか吸えない。
家族のためにこの空気を変える事が出来ない。

新型コロナウィルスが
まだまだ人類を苦しめて
威力を振るうとすれば
人は今まで通りでは駄目で、と言うと
すぐに新事業だの、商売だのに結びつけるが
それが奴らの思う壺で
その人間の考え方では
結局、経済的に強いものが生き残るだけのこと。

人間は明るく、楽しく、生きる日々を取り戻さなければならなくて
それは、まず子供が育て易い環境を取り戻すことで
それには人口を分散させて、地方でも普通に生活が送れる社会を
作り直したい。
生きてる実感があって、
頑張れば満たされて
手を抜けば痛い目にあって。
YouTubeより本物に触れよ。自分で考えろ、体験しろ。
ラクし過ぎなんだよ。
元々は無いものなんだからさ。

あれ、どこに着地した?