お盆ですわ。
by |2007-08-13 19:03:01|
photo by Mihoko Ozaki
寝苦しい夜が続いています。
今日も大阪は、気温35度に達する暑さでした。
アスファルトを敷き詰めた都心部における体感温度は、おそらく40度を超えてたんじゃないでしょうか。
関西では今日が迎え盆。
死者の精霊が迷わず帰って来られるよう、迎え火を焚いたり提灯を吊るしたりします。
お盆というのは日本仏教(浄土真宗を除く)独特の習慣で、正しくは【盂蘭盆会(うらぼんえ)】と言います。語源はサンスクリット語の【ウラバンナ】。逆さ吊り(の苦しみ)を意味します。あの世で逆さ吊りのような苦しみに遭っている先祖の魂を救うための法要、といったところでしょうか。
魂が帰ってくるという発想は儒教的でもありますし、東南アジアの仏教国と同じく、仏教伝来以前は精霊信仰が根付いていたという文化的背景もあるのかもしれません。
そう考えるとお盆も、仏教行事という枠を越えて日本人の深層意識に強く刻まれた伝統だと言えるでしょう。
何となく【盆休み=夏休み】ぐらいに捉えている方も多いのでは思いますが、今一度その意味を深く問い直すとき、先祖供養をする民族としての自分、日本人としてのアイデンティティ、そういった普段あまり気には留めないような命題が、立ち現れてくるはずです。
若い人(僕も若いですよ、念のため)も、この機会に一度お墓参りに行ってみてください。