原油価格が100ドルに届こうとする勢いです。マイカーに入れるガソリンの値段がじわじわと上がっていくことで、そのことが実感できます。二度にわたるオイルショックの時のような、パニックにはなっていませんが、どこまで上がるのだろうかという素朴な疑問がわきます。
過去のオイルショックのときに、脱石油が叫ばれました。そして石油代替燃料の開発を国を挙げて実施してきました。確かに、今日発電にはほとんど石油は使用されず、天然ガス、石炭、原子力が主体になっています。しかし化石燃料に頼っていることには代わりがありません。
これに対して近年は温暖化防止の観点から、脱石油ではなくて脱化石燃料が必要となってきています。そのためには再生可能エネルギーの利用拡大が重要です。原子力を化石燃料と捕らえるかどうかは議論の分かれるところですが、温暖化抑止に貢献するとは考えられます。安全対策を十分に採って利用していかざるを得ないことは明白です。
さて再生可能エネルギーの中でも太陽光発電は意外と筋がいいのでは、と思われます。すべてのエネルギーは太陽をその源泉にしているのですから、直接太陽光から発電できれば効率的と考えられます。
流行のバイオエネルギーもその元は太陽光です。バイオエネルギーも地域によっては大いに活用可能なのでしょうが、食料とエネルギーをトレードオフすることになってしまうようでは、筋がいいとはいえません。
太陽光は世界中の万人に平等に降り注いでいます。地域的に偏在しているわけではありません。したがって国産のエネルギーですから、大いにこれを利用することは好ましいわけです。また、太陽光発電にかかわる技術・産業野中で重要な地位を占めることができれば、これを輸出することで貿易にも貢献できます。
確かに緯度の高い場所では太陽の高度が低いので、降り注ぐ太陽光の量が少ないという事実はあります。しかし、石油のようにまったく産油国以外では生産できないエネルギー源と比べれば、万国に平等といっていいでしょう。
北海道の稚内では大規模太陽光発電の実験が始まっているそうです。確かに緯度は高いので太陽光の量は本州よりも少ないといえるそうですが、平均気温が低く太陽電池の発電効率が高くなるので、本州に引けを取らない十分な発電量が得られるそうです。
一方、世界の石油会社を見るとシェル、BP、CHevronなど、太陽光発電に力を入れている会社が多くあります。きっとこれらの会社も太陽光発電の将来性を大いに評価しているからでしょう。
さて現在太陽光発電はどれくらい利用されているのでしょうか。IEPの太陽光発電プログラムの報告書からいくつかのデータを拾ってみました。
2006年に世界(といってもこのプログラムに参加している20数カ国)の合計発電量は150万kW増加して570万kWになったそうです。これは設置容量で実際の発電量とは異なりますが、大体北海道電力の総発電量に相当するくらいでしょうか。そう表現すると馬鹿にできない量です。
2004年までは日本が一番多かったのですが、2005年以降はドイツに一位の座を明け渡しています。日本の太陽光の発電量は170万kWです。政府の2010年の目標値は480万kWですから、目標達成のためにはもっとがんばらなければいけません。
一人当たりの設備容量で見るとドイツは35W、日本は13Wになっています。ドイツの4人家族を考えると140Wは太陽光発電になります。夜間のベース電力消費量は200W程度ですから、140Wはずいぶんと大きな数値といえます。もっとも太陽光発電だから夜は発電しない、と突っ込まないでください。量的な比喩なわけですから。
日本とドイツがダントツに多くて、三位はスイスの一人当たり4Wです。エネルギーを最も多く消費しているアメリカは2.1Wに過ぎません。
これらの太陽電池はその大部分が系統連携されています。太陽光発電や風力発電はほしいときだけに電気をつり出すというわけにはいきません。特に風力発電は本道に風任せですから、風力発電の変動に合わせて、火力発電や水力発電量を調整しないといけません。太陽光発電も変動はしますが、夜は絶対に発電しない、わけで風力よりは変動が少ないといえるんじゃないでしょうか。天気予報の発達とあいまって、発電量の予測精度も上げっていくと考えられます。
ですから、系統連携するには太陽光発電の方がちょっとはましといえます。
太陽電池の生産は日本が48%、ドイツが27%でアメリカは10%に過ぎません。しかし、2006年は前年の2倍になっていますので、今後どんどんと増えていくでしょう。石油会社が本気になっていることも後押ししています。また、この統計に含まれていない中国、台湾も延びており、中国はアメリカを抜いて3位になっているそうです。
太陽電池は液晶技術と密接に関係しているそうで日本のメーカーが大きなシェアを占めています。社絵が高い順にシャープ、Q-CELL(ドイツ)、京セラ、三洋電機、三菱電機と続きます。
風力発電技術は北欧の会社が強いのですが、太陽電池では俄然日本のメーカーががんばっています。このようなことからも太陽電池を推進していくことは国益にもかなうといえます。
過去のオイルショックのときに、脱石油が叫ばれました。そして石油代替燃料の開発を国を挙げて実施してきました。確かに、今日発電にはほとんど石油は使用されず、天然ガス、石炭、原子力が主体になっています。しかし化石燃料に頼っていることには代わりがありません。
これに対して近年は温暖化防止の観点から、脱石油ではなくて脱化石燃料が必要となってきています。そのためには再生可能エネルギーの利用拡大が重要です。原子力を化石燃料と捕らえるかどうかは議論の分かれるところですが、温暖化抑止に貢献するとは考えられます。安全対策を十分に採って利用していかざるを得ないことは明白です。
さて再生可能エネルギーの中でも太陽光発電は意外と筋がいいのでは、と思われます。すべてのエネルギーは太陽をその源泉にしているのですから、直接太陽光から発電できれば効率的と考えられます。
流行のバイオエネルギーもその元は太陽光です。バイオエネルギーも地域によっては大いに活用可能なのでしょうが、食料とエネルギーをトレードオフすることになってしまうようでは、筋がいいとはいえません。
太陽光は世界中の万人に平等に降り注いでいます。地域的に偏在しているわけではありません。したがって国産のエネルギーですから、大いにこれを利用することは好ましいわけです。また、太陽光発電にかかわる技術・産業野中で重要な地位を占めることができれば、これを輸出することで貿易にも貢献できます。
確かに緯度の高い場所では太陽の高度が低いので、降り注ぐ太陽光の量が少ないという事実はあります。しかし、石油のようにまったく産油国以外では生産できないエネルギー源と比べれば、万国に平等といっていいでしょう。
北海道の稚内では大規模太陽光発電の実験が始まっているそうです。確かに緯度は高いので太陽光の量は本州よりも少ないといえるそうですが、平均気温が低く太陽電池の発電効率が高くなるので、本州に引けを取らない十分な発電量が得られるそうです。
一方、世界の石油会社を見るとシェル、BP、CHevronなど、太陽光発電に力を入れている会社が多くあります。きっとこれらの会社も太陽光発電の将来性を大いに評価しているからでしょう。
さて現在太陽光発電はどれくらい利用されているのでしょうか。IEPの太陽光発電プログラムの報告書からいくつかのデータを拾ってみました。
2006年に世界(といってもこのプログラムに参加している20数カ国)の合計発電量は150万kW増加して570万kWになったそうです。これは設置容量で実際の発電量とは異なりますが、大体北海道電力の総発電量に相当するくらいでしょうか。そう表現すると馬鹿にできない量です。
2004年までは日本が一番多かったのですが、2005年以降はドイツに一位の座を明け渡しています。日本の太陽光の発電量は170万kWです。政府の2010年の目標値は480万kWですから、目標達成のためにはもっとがんばらなければいけません。
一人当たりの設備容量で見るとドイツは35W、日本は13Wになっています。ドイツの4人家族を考えると140Wは太陽光発電になります。夜間のベース電力消費量は200W程度ですから、140Wはずいぶんと大きな数値といえます。もっとも太陽光発電だから夜は発電しない、と突っ込まないでください。量的な比喩なわけですから。
日本とドイツがダントツに多くて、三位はスイスの一人当たり4Wです。エネルギーを最も多く消費しているアメリカは2.1Wに過ぎません。
これらの太陽電池はその大部分が系統連携されています。太陽光発電や風力発電はほしいときだけに電気をつり出すというわけにはいきません。特に風力発電は本道に風任せですから、風力発電の変動に合わせて、火力発電や水力発電量を調整しないといけません。太陽光発電も変動はしますが、夜は絶対に発電しない、わけで風力よりは変動が少ないといえるんじゃないでしょうか。天気予報の発達とあいまって、発電量の予測精度も上げっていくと考えられます。
ですから、系統連携するには太陽光発電の方がちょっとはましといえます。
太陽電池の生産は日本が48%、ドイツが27%でアメリカは10%に過ぎません。しかし、2006年は前年の2倍になっていますので、今後どんどんと増えていくでしょう。石油会社が本気になっていることも後押ししています。また、この統計に含まれていない中国、台湾も延びており、中国はアメリカを抜いて3位になっているそうです。
太陽電池は液晶技術と密接に関係しているそうで日本のメーカーが大きなシェアを占めています。社絵が高い順にシャープ、Q-CELL(ドイツ)、京セラ、三洋電機、三菱電機と続きます。
風力発電技術は北欧の会社が強いのですが、太陽電池では俄然日本のメーカーががんばっています。このようなことからも太陽電池を推進していくことは国益にもかなうといえます。