化学系エンジニアの独り言

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伝達講習会

2018-05-01 | スポーツ
私剣道やってます。中学生から始めました。高校、大学も続けて、社会人になってからも赴任した中国地方の某県の工場に剣道部があったので細々と続けました。途中10年位ブランクは有りましたが、10年前に復活して今は週1、2回の稽古を続けてます。

6年前から所属しているのは神奈川県のある市のある支部(小学校の体育館を借りて小学生を対象に教えている会)です。小学生の指導の傍ら指導者数人で大人同士の稽古もするという環境です。

毎年3月末頃、全日本剣道連盟は各県の8段の指導者を集めて東日本、西日本に別れて中央講習会をします。その内容を各県、各市の指導者と共有するのが伝達講習会です。という訳で毎年連休のこの時期に受講することになります。

全日本剣道連盟が剣道の普及のために、どのような方針を取るのか、どのような剣道を目指して指導をするか、これを日本国中の指導者と意識統一をするための方策です。

剣道は不思議なスポーツです。剣道とは「剣の理法の修練による人間形成の道である。」と全剣連は定義しています。「竹刀を用いて一本を取り合うスポーツ」とは定義していません。なので、では具体的にどうしたらいいのか、ということを常に考え続ける必要があります。これではもはやスポーツとして定義できませんから、オリンピックにも参加しないのです。

とはいえ試合があって、試合・審判規則も定められています。でも1本の定義も実は曖昧です。野球のストライクやサッカーの1点は明確に客観的に基準があると思います。ところが剣道の1本は「充実した気勢、適正な姿勢を持って、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする。」となっています。この中で客観的に決められているのは「竹刀の打突部で打突部位(小手、面、胴、突きのことです)を」だけです。

充実した気勢とはどういうことか、適正な姿勢とはどんな姿勢か、残心とはどういうことか、審判規則に書いては有りません。それを常に考え続けなければいけないという事になります。

ですから一般の人が剣道の試合を見た時に、早くて分からないということと共に、何が1本かを直ぐには分からない、何故三人の審判が一斉に旗を同じ様に上げているのか不思議、ということになります。

長くなりますので続きは次の機会にします。