大学へ行こう

（先日の続き）

　Ｏ井さんから電話があったのは３日、日曜日の朝。
昼から地元大学の工学部へ行くから、連れて行ってやるという。

　私は休日に片付けようと仕事を持ち帰ってたけれど、
昨日土曜日は、どうも肩こりが酷く気分が悪く寝込んでしまった。
　そこで、今日中に何とか仕事を仕上げてと思ってたけれど、
折角誘ってくれてるし、何と云っても大学の工学部なんて、
滅多に行ける所・・・、
　　　　　　　いや、今日を逃したら二度と行ける機会もなさそうだ。

　何だか、誘いに来た友達と遊びに出ようとして、
　　「こら、宿題出来とんか。明日は学校だぞ」
と、咎められてる小学生の気分。

　それにしても、今日は大学で何のイベントがあるのか、
聞くのを忘れてしまった。なんでも、
Ｓ田さんも同行するそうなので、ひょっとして何だか、とんでもなく
私には場違いな場所に行こうとしてるのでは、と思えて来た。

　それで、約束通りの時間にＯ井さん宅に行って、

　　「今日は何が出来よんな」

　と聞いてみると、そしたら、
　
　　「いや、みんなの意見を聞こうと思って」

　と言うものだから、
これはもう予想通りかもしれないけれど、それならそれで、
場違いだなあと感じたら、直ぐにその場を抜け出して
「独り見学会」をと、都合の良い勝手な事を考えていた。