暑いくらいの日が続いていたが、昨日も前半はかなり強い陽ざしが
降り注いでいた。
もともと花が少なく、冬から春先にはほとんど花が見られなくなった
我が家の狭い庭はしばらく花の無い冬の状態が続いていたが
この暖かい(暑いという説もあり)日のおかげで急激に(?)春のような
様子が見えてきた。
枯れた芝生が徐徐に緑になり始めたころから咲いた高さ20㎝ぐらいの
小さく黄色い水仙が風に揺れて左右に動く様子が近年注目を浴びてきた
セーラー服に腕章をして上履きを履いて踊る4人組ダンスボーカルユニット
「新しい学校のリーダーズ」が首を横に振りながら踊るように見えた。
この「新しい学校のリーダーズ」は私たちの年代にはなかなか受け入れ
難かったり、理解できない様なものもあるように思うが何故かその
踊る姿が小さく揺れる水仙と重なったのだ。
モップばあちゃんの異名を持つ千恵子選手は今年も木蓮の花芽が
つき始めた頃からヒヨドリによって食べられるのを防ぐために
ヒヨドリが枝にとまると紙モップを片手に持ち、庭側のガラス戸の前に
立っていたが敵もさるもの、嘲笑うかのように花芽を食べては去り、
去ってはまた来る‥を繰り返し、挙句の果てにモップばあちゃんの姿が
見えても平気で(?)やってきて花芽を食べた後は小鳥用に備えた
バードバスでダイナミックな水浴びをして立ち去る‥の繰り返し。
ヒヨドリが我が物顔でバードバスを使うと水が一気に減るので、
水補充の係である私の出番も多くなるのだ。
千恵子選手を恐れず堂々とテラスに・・
そして散々蕾を荒らし、水浴び後は悠々と羽繕い


モップばあちゃんは『今年は例年以上にヒヨドリの被害に遭って
モクレンは全滅した・・』と嘆いていたが新しい芽は次々と出ていて
ヒヨドリがあちこちの桜の餌(蜜)に夢中になっている間に花が
咲き始め、以前ほどの勢いはないが充分目を楽しませてくれた。
モップばあちゃんの心配をよそに少しずつ確実に開花準備を・・・


モクレンの向こう側からハナミズキも顔を出して・・・


椿からバトンを受け取ったモクレンに続きハナミズキもぽつぽつと
空に向かって咲き始めている。
そして枯れ枝のように見えていた紫陽花にはたくさんの葉が茂り、
その幹や枝が見えないほど緑でいっぱいになっている。
緑が少しずつ増えてきた芝生の中には芝生と私との共同の天敵である
カタバミも集団行動でその領域を広げようと虎視眈々と機会を
窺がっているようだ。
花は可愛いのだがカタバミの繁殖力には閉口する


「狭庭の小さな春」はまだまだ続き・・・
獅子ゆずの木の下には今年も「白山吹」たちが小さな笑顔を見せている。
その獅子ゆずやみかんの柔らかい緑色をした新しい葉っぱも勢いよく
伸びはじめている。






毎年大輪の花を咲かせるアマリリスも株の根元から新しい葉を
勢いよく伸ばし、存在感を示そうとでもしているかのようにみえる。
アマリリスは我が道を行く‥と謂わんばかりに

昨年は過労に耐え切れず花を咲かせなかったテラスの月下美人も
今年は早々と準備を整えているようだ。
同じテラス内でなかなか大きくならない鉢植えのオリーブも去年と
同じようにつつましやかに花を見せてくれるだろうか・・・・
今朝、週に一度デイサービスに通う千恵子選手を送り出してから
近くを少し歩いてみた。
広い外の景色は言うまでもなくあちこちから春の姿が目に飛び込んでくる。
少し離れた住宅街の垣根には眩しいような黄色のモッコウバラが
合唱しているように見える。
すぐ近くの小さい公園の八重ザクラも周りの葉の緑と共存して
今を盛りとこの春を謳歌しているように見え、道行く人の
元気を誘発させているようだ。
角を曲がるとドウダンツツジの花が膨らみ、小刻みに揺れている。
無意識のうちに私独特の楽しい妄想(?)で園児たちがハンドベルでの
演奏をしている様子を頭に、胸にも描いてみた。
妄想という言葉にはあまり良くないイメージもあるかもしれないが、
私の場合は全ていいことを描く妄想だと自負している。
さらに道を進むと昔からの古い農家のような家の庭さきにゆったりと
流れるように咲く大きなユキヤナギ・・・
一つ一つの小さな花がこんな風に見えるのか・・と感心し、しばし
見とれていた。
そして次の角を曲がると私の大好きな「柔らかい緑」の柿の葉の
揺らめき・・・
私はこの時季になると毎年、柿の葉の色のことを記事にしてきた。
新緑、若緑や萌黄色と表現されるようなこの季節ならではの
初々しい緑の中でも細かく分析すると何百種類もあると思われる
この柔らかい緑・・・
果物の中で柿が一番好きだということも関連するのかもしれないが
この柿の葉については常に「生命」を感じるのだ。
季節と共にだんだん緑が濃くなり、そして硬くなり、やがて紅葉と
言われる季節には一枚一枚が様々な不思議な色に変化し、その美しさに
心奪われるのだ。
また今年もこの若い緑に会えた・・と言う喜びで足取りも軽く家に
戻る途中、新しく売り出された家が3棟並ぶ場所でみた花壇の中の
大きなパンジー。
私はこの花を見るとこれも私特有の妄想でいつもヨークシャテリアの
顔に似ていると思うのだ。
そんな楽しいことを思いながらの私にしては珍しい朝の散歩だった。
心身ともに健康であることを感謝している私だがかかりつけの
医師からは筋トレも良いが、たくさん歩くことを薦められている。
こんな楽しい気分を味わえるのならすこし歩いてみようか?・・と
いう気持ちにもなってきた。