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報恩講お引き上

2007-06-17 15:20:45 | 日記・エッセイ・コラム

Dvc00053  一昨日(6月15日)、我家の菩提寺である専徳寺の報恩講お引上に初めて参加した。

 報恩講お引上は浄土真宗の寺にとって、一年中でもっとも大きな行事だそうである。それは浄土真宗宗祖・親鸞聖人の法要だからである。

 聖人は弘長2年(1262年)11月28日、90歳の生涯を京都でとじられた。そして聖人の残された徳を偲ぶ法要の集まりを「報恩講」と言うそうである。
本来11月28日に法要をすべきところ、菩提寺では農繁期を避け6月15日に繰り上げて行われることから「お引上」と言われている。

 「報恩講お引上」には、昔は殆んどの檀家の人たちが参加したもので、菩提寺は檀家数が300以上あり沢山の人が集まったそうである。小生の祖母などもご近所と連れ立って出掛けていた。人が集まると言うことは、商売のチャンスでもあり、その昔は露店が開かれ、賑わったそうである。

 現在、一般的に参加する人が少なくなり菩提寺には、露店も出なくなってしまっている。我が家では祖母の後、母が何回か参加しただけで、ここ20年以上参加していなかったが、小生として今回初めて参加させていただいた。
参加者の年齢層は小生より十歳は先輩のようであり、場違いのような気もした。

 総勢六人の僧職の方による読経や法話があり、昼には精進料理のお斉でお酒もでたが、小生は車の運転があり遠慮した。参加者の多い地域はマイクロバスが手配されており殆んどの男の方は召し上がっておられた。
最後に、本尊さまにお供えされた紅白のお饅頭を頂いて菩提寺を後にした。

 写真は我家の孔雀サボテンで、評判が良いので6月22日(夏至)に追加挿入した。


亡き母への詫び

2007-06-12 10:47:57 | 日記・エッセイ・コラム

母が突然亡くなる一週間ほど前の出来事である。
母は年賀の挨拶のため叔母宅を訪れ一泊してきたが、その時小生に可なり高そうな暖かいジャケットを買ってきてくれた。

積雪もあり寒い頃であったので、毎日出勤する五十過ぎの息子である小生に暖かいジャケットを着せたかったのであろう。

ところが着てみると、下着の上から着ているのに皮膚にチクチク(九州ではチカチカと言う)とした刺激があり、「これは着れない」と言ってしまった。

母は淋しそうに「高かったのに、替えに行ってくる」と言い出してしまい、小生は悪いことを言ってしまったと後悔し、「工夫して着るから、替えなくていい」とその場を繕った。

それから一週間ほどで母が急性心不全で突然逝ってしまい、箪笥に仕舞いっ放しになっていたものを今冬また着てみたがやはり皮膚への刺激があって長くは着て居れなかった。

母にひどい言葉を吐いてしまった苦い思い出のジャケットであるが、母が亡くなってからもう十五年も経っているし、今日思い切って燃えるゴミに出した。