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“袴田事件”の袴田巌さん「完全無罪確定」冤罪晴れて喜ばしいが失った58年は帰ってこない/少数派

2024年10月17日 | 社会の弱者・人権
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“袴田事件”の袴田巌さん「完全無罪確定」冤罪晴れて喜ばしいが失った58年は帰ってこない

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■それでも現検事総長は袴田氏に謝罪せず、メンツを優先する姿勢に憤り
投稿が遅くなったが、いわゆる“袴田事件”の袴田巌(88歳)さんの「無罪」が完全に確定した。投稿者は40年ぐらい前から関心を持ち、このブログでも投稿した。単なる一個人だが、無罪になったことを本当に喜びたい。それに引き換え、当時の警察は“事件をでっち上げた”悪質性、それを見抜けなかった裁判所のボンクラ程度、それをメンツだけで今日まで引きずり延ばした検察庁トップに憤りを感じ無責任さを問いたい。事件・裁判の内容は再三報道され、ご覧の皆様の多くがご存じなので簡単に記す。事件は1966(S41)年、静岡の味噌会社専務の家族一家4人が殺され・放火、当時、プロボクサーだった袴田氏が逮捕・以降延々と獄中に。80(S55)年、最高裁で死刑判決。2014年の再審請求で静岡地裁は、「捜査機関が捏造した疑いが相当程度ある」と、再審開始と死刑・拘置の停止、袴田氏は釈放された。しかしその後も10年厳しい状況を経て、今年10月9日、静岡地検が上訴権を放棄し、ようやく「完全無罪」にこぎつけた。

最高検は控訴せず、畝本直美・検事総長名による「談話」を発表。しかし袴田氏には一言も謝罪がなく、捏造や捜査の失態も詫びてない。控訴しない理由は、ただただ裁判が「長期に渡った」ことだけ。これは法律関係者として情けない理由で、飽くまでも「検察のメンツ」を保ちたかっただけだったことが明らかになった。幹部役人は2年ぐらいで次々と代わっていき、責任など感じていないだろう。一方、袴田氏は事件から58年、死刑判決後44年という時間はあまりにも長い。一人の人生を奪い、棒に振ってしまったと言える。「味噌タンクに隠されていた衣服」の不可思議(警察の捏造)は、私のような素人の人間でも分かる。そんなことさえ、メンツのために押し通してしまう「検察組織」は実に怖いものかつくづく感じる。再審法の不備で冤罪の救済が著しく遅れており、法律関係者などは現在の司法制度に追及して欲しい。姉・ひで子さん(91歳)も弟の無実を晴らすために半世紀を生きてきたようなもので、彼女も一生を棒に振った。高齢のため、完全無罪にほっとして急に亡くなってしまうことを危惧する。

■「真犯人」はどこに?殺された家族一家の無念、捏造刑事やボンクラ裁判官は既に死亡?
全くと言っていいほど報道されないのが、袴田氏が犯人でなければ他に「真犯人」がいるはずだ。事件から58年経過し、現在も皆様の近くで素知らぬ振りしてうろついているのかもしれない。はたまた罪を袴田氏になすりつけたまま、誰にも吐露せず死んでしまっているなら罪深い。また強引に逮捕・証拠を捏造した当該の警察署長と刑事連中、それを見抜けなかったボンクラ裁判官のほとんども死んでいるだろう。袴田氏を犯人に仕立て、ろくに捜査してこなかったに責任の重さは言い尽くせない。さらには殺された専務家族4人と遺族は、「真犯人」を逮捕・死刑にできなかったことを無念に思うだろう。これほど気の毒なことはない。袴田氏には、「国家賠償金」として2億円以上が支払われる。考えてみれば、これは我々の税金だ。だから文句を言っているのではなく、検察幹部が過去の誤りをひた隠し徒(いたずら)に審理を引き延ばしたからだ

東京新聞の記事も、犯人に刃物を売ったとされる刃物店が、袴田事件の解決をもって10月13日に看板を下ろした(業務は13年前に廃業)。三代目だった店主は、母が警察の調べに「売った」と証言し後日訂正したが、死ぬまで気に病んでいたと言う。刑事とのやりとりは分からないが捏造しようとした刑事達だけに、答えを誘導され丸め込まれ発言したと思われる。所詮、人間の記憶は曖昧で、例えばの話だが仕方なく「似ているような気がする」と曖昧に答えると、次の日には警察に呼ばれ「犯人を見た」と調書に書かれてしまう。この事件から離れ投稿者が記憶しているニュースが、20年以上前に北関東で起き、今も未解決の少女連れ去り事件。目撃男性が、「〇時頃に自宅の前を少女が通った」と警察に証言した。しかし警察は他の情報と照らし合わせると辻褄が合わないと、強引に男性に証言取り下げを迫って来た。後年、メディアの調査によって警察が描いた一連の調査は間違いだったことが判明した。結果、男性の目撃証言に信憑性があり、男性は自分の証言を取り入れてくれれば早期に解決できたのではと悔やむ。言わんとすることは、県警や警察署長などが強引に事件の筋書きを作ってしまうと他の調査が消され、結果、「真犯人」を取り逃がしてしまうのだ。昨今の大河原化工機の警視庁公安部の捏造事件のように、警察や検察幹部が“出世欲(手柄を作る)”に駆られると、事件のでっち上げによって捏造や誤認逮捕が多々起こる。間違っても決して謝らない組織は怖い。

Sankoub
「再審制度の欠陥を指摘」袴田事件は捏造の可能性、再審無罪へ・再審制度の見直しを(23年記事)

Ntopkeiji

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