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言葉遣い|「年賀状の発売が既に始まっている」は間違った遣い方・上司や顧客には「謹賀新年」を

2021年11月01日 | 言葉遣い
Kotobaa1tp250 言葉遣いシリーズ
「年賀状の発売が既に始まっている」は間違った遣い方・上司や顧客には「謹賀新年」を

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■ヒント・年賀状と年賀はがきの違いをご存じですか?
皆様は年賀状を出していますか? 時期がやってくると、作成準備が悩ましく感じます。そんな時に余計な話ですが、恥ずかしながら「年賀状」と「年賀はがき」の使い分けを知りました。次の文章をよく読むと、間違いが3つあります。

Q.『年賀状の発売が既に始まっている。1月元旦の朝に届けられるよう、早くから準備したいものだ。』

【間違っている箇所】
1.年賀状/正しくは、発売時の状態は「年賀はがき」と言う。
売り出す時は「年賀はがき」、書いて出す時には「年賀状を書く」「年賀状を出す」と使い分けします。気を付けてみると、郵便局や日本郵便のホームページでは「年賀はがきを発売中」と表記しています。投稿者は、ごちゃ混ぜに使っていました。(反省!)

2.発売が既に始まっている/正しくは、「“販売”が既に始まっている」
「発売」は、売り始めることです。発売が始まるでは、「始まる」の意味がダブってしまいます。本当なら、「年賀はがきの販売が既に始まっている」、または「年賀はがきが既に売り出されている」とすべきです。

3.1月元旦の朝/正しくは、「元旦」だけでよい。
これは、クイズ番組でよく出される間違い例です。「元旦」の意味は、「1月1日朝」のことを言います。「元旦」の一言だけでよいのです。因みに、「旦」の字は水平線から太陽が出ること(日の出)を表す字と言われています。

下記のように書き換えると、文章がスッキリします。
A.『年賀はがきが既に売り出されている。元旦に届けられるよう、早くから準備したいものだ。』

■年賀状記入の鉄則・目上(上司)や重要な方には「謹賀新年」を
下記のように、年賀状を出さない投稿者が言うのもなんですが、あるTV番組からの「受け売り情報」。
目上(上司)や重要な方・顧客には「謹賀新年」にする。「謹」=敬う・謹(つつし)むの意。「迎春・賀正」はNG、敬う言葉が入っていないから。賀正は恭賀新正(きょうがしんしょう)の略。「恭」=うやうやしく。「恭賀新年」なら目上の方にOK。
「新年あけまして・・・」は重複なのでNG。あるいは理屈っぽく言えば、新年が明けるのではなく「旧年」が明けること。どちらの意味でも正しくないので、大人はあまり使わないほうがよい。使うなら「謹んで新年のお慶びを申し上げます」または「新年おめでとうございます」。明けたことを慶ぶのではなく、新年を慶ぶもの。
「去年」の去は死去・去る意味があるので、「昨年・旧年」を使う
「1月1日元旦」は重複するので、「〇年元旦」だけでよい。
「。、の句読点」を付けない。終わり、区切りを指すため。!?もこのましくない。

■形式的な年賀状にこだわらず人様々な年始のご挨拶でいいのでは?
ところでインターネット・スマホの影響から、年賀状の差し出し数が、年々、減少しています。そのため日本郵便は、年賀はがきの販売に躍起です。通常の年賀はがきの他にディズニーキャラクターや地域版など、多数過ぎるほどの種類を販売しています。問題は、かつて郵便局の職員、非正規従業員などに厳しい販売ノルマを課していたことです。職場に個人別の販売できた枚数を掲示したり、売上が悪い職員にはあからさまな圧力を掛けるのです。販売成績によって、職員の給料や昇格に差がついていくのです。販売未達成やプレッシャーに耐えられなくなった職員の中には、自分で買い取ったはがきの束を金券ショップに持ち込み、やむなくその差額を自腹負担せざるを得ません。人によっては、毎年、数万から10万円・20万円を負担するのもザラだそうです。極めて日本郵便のやり方は悪質です。昨今は世論から批判され、発行枚数を大幅に減らしノルマは撤廃の方向に向いていますが、日本企業特有の「無言の圧力」はなかなか消えてなくなりません。

年賀はがきの販売は「ドル箱」であっても、この“電子情報時代”に、年賀はがきを強引に売る感覚が時代遅れです。資源の無駄遣いでもあります。投稿者は日頃のブログ投稿での考え方をご覧頂ければ分かるように、”虚礼”に近いことやメール・LINEやSNSで済むので20世紀で「年賀状」はやめました。年齢の割には、決断が早かったと思います。コロナ以前は上司や部下間で年末の28・29日の出社最終日にヘベレケに酔いながら「また来年」と言い交わした数日後に年賀状が届く訳です。でも年賀状(年賀はがき)を出さなかったから、出世しなかったのかも・・・(言い訳)。夏目漱石など明治時代の習慣は、正月を迎えてから年賀状を書いたそうです。現代のように年末に賀状を書いたり、差し出すことが間違っています。さて会社や上司によっては、出さないと不快感を持たれるのでなかなかやめられないかも。理想を言えば、人様々な年始のご挨拶で、いいのではないでしょうか。最後に正しい言葉遣いで、「年賀はがき」を買った方は『年賀状』として早めに出しましょう!

Ntopkeiji

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