皆様ごきげんよう。今日も眠さMAX、黒猫でございますよ。ああん。
今日も試写会に行って参りました。最近多すぎね?まったくなあ。
本日の作品は『幸せのちから』。
サンフランシスコで骨密度を測る医療器具のセールスマンをしているクリス・ガードナー(ウィル・スミス)。しかし医療器具は思うように売れず、家賃や息子クリストファー(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス)の保育所代、税金など、滞納が溜まるばかり。妻のリンダ(タンディ・ニュートン)も限界を超えるほど働いてはいるが、一向に改善しない経済状況にうんざりしていた。
そんなある時、クリスはセールスの途中に大手の証券会社の前を通りかかる。そこから出てくる人は皆幸せそうに微笑み、小奇麗な服を着て、経済的な不安など持っていそうにもなかった。証券会社の前に立派な赤い自動車を停めた社員らしき男を呼びとめ、成功するコツを訊ねると、「数字と人に強いこと」と答えられる。高校までしか出てはいないが、クリスはそれなら自信があった。
証券会社の人事課を訪ね、クリスは持ち前のセールストークで担当と親しくなり、自分を印象づけることに成功、研修生の資格を得る。しかし大きな問題があった。研修生は6ヵ月死に物狂いで証券マンとしての知識を学ぶが、その間無給であり、しかも最終的に正社員として採用されるのは20名からいるライバルの中からただひとりなのだ。
医療機器セールスに限界を感じていたクリスは研修生になることを選ぶが、家賃も税金も払えない状況に疲れ果てた妻リンダは出て行ってしまう。当初は息子クリストファーも連れて行かれたが、彼だけは取り戻すクリス。研修生としての日々を送るうち、アパートを追い出され、ゲストハウスも追い出され、ついに泊まるところもなくなって、全財産は21ドルという状況に陥るが・・・?
というようなお話。
実話に基づいた話だそうです。
タイトルからして「幸せの」となっているので、まあ不幸になることはなかろうと思って観に行ったんですが、最初から不幸だった(笑)。
・・・うーん、セールスマンという仕事は歩合制だから、収入が安定しないイメージがあるんですが、モノがさらに客足を遠ざけています。骨密度測る機械はそうそう売れないだろ。個人ではなく医療関係にセールスをかけているんですが、舞台が1981年ということもあり、それほど健康ブームでもないようで。・・・売れないよなぁそりゃ。この初期ジョブがまずかったよ。でも主人公は全財産をはたいて何十台も購入してしまっているので、売らなきゃならないようでした。
一生懸命なのはわかるんだけど、すべてが空回りな感じで、初期からあまりいい状態じゃないのが更に一層悪くなっていきます。それでも「息子だけは俺が育てる」と、住むところがなくなっても一緒に連れ歩く姿にちょっと涙。ちなみに子役の子はウィル・スミスの実子だそうです。すごく可愛かったですよ。
いわゆる成功譚なんですが、成功したあとの描写はほとんどありません。成功するまでを描きたかったんでしょう。本当にシビアな条件下で、すごいストレスとプレッシャーを感じながらも努力して掴み取った成功を噛み締めるウィル・スミスの演技がとてもよかったです。アメリカ人って何となく「イエーーーーーーース!」とか叫んで跳ね回るような喜び方をしそうですが、言葉に出来ない嬉しさを噛み締める地味な喜び方がすごくよかったです。
どちらかというと地味な映画ですが、頑張るっていいことだな、と思わせてくれるようないい作品でした。骨密度計測器のセールスはごめんだけどね!(笑)