「親による躾」
日本古来の家族の形態が崩壊して、「核家族化」が進んできて久しいですが、
親から子へと連綿と受け継がれてきた家の教えが断絶してしまいました。
人の心が形成される過程で最も大切な「親の躾」がきちんと行われなく
なっています。
最初の基礎教育が脆弱だと、心は乱れやすくなります。
問題は、その教える人の心が乱れていることです。
人を教え、導く立場の人は、いっそうの心の修練が必要です。
基本となるのは、その人が育った家の教えです。家庭の育ち方が
どうだったかによります。
お金持ちだとか、貧乏だからということは関係ありません。
戦後、日本人は個人の自由を追い求めて、
家族という何事も助け合って生きるための場所を、自ら手放してしまいました。
その結果、今日では、不安と不満がイジメという形で蔓延しています。
未成年が深夜に町を徘徊しても、なんにも心配しない親、家族の在り方は
どうなのでしょうか。
果ては、老人の孤立、孤独死という環境がいいわけがありません。
すべては親の躾から始まっています。
善悪の判断が分からなくなっているのです。
自由のはき違いがそうさせているように思います。
家族の在り方が人生の道のりを決めていっています。
親の子供への躾は、まず、
自分自身への躾を常日頃からしていかなければならないと思います。
親の自覚、自律が大切だと感じます。