「足るを知る」
「足るを知りなさい」と子供の頃に言われました。また、
「人間は足るを知る事が大事」と物の本にも書いてあります。
「分相応に生きなさい」とよく聞きますし、諭される言葉です。
人間のサガで、現状に満足できず、次から次へと欲望が移って行き易いです。
一つ願望が叶えば、飽き足らずまた一つ別の願いが湧いてきます。
それまでの願望がつまらない物に見えてくるからです。
良い意味で考えれば、物やシステムの進化に繋がっていきますので、
それはそれでいいと思うのですが、自我の欲望は、現状の不満からきています。
それは、他人と比べてどうか、という外に比較対象を求めて生きているから
ではないでしょうか。
今の自分の現状は自分が招いたことであり、その中で努力し継続していくことで
新たな道が表れてくるのであって、目を次々と移していっては堂々巡りになって
いつまでたっても不満が解消できていきません。
よく言われる言葉に、
“結婚はゴールではなく、スタートラインに立っただけである。”
それを結婚生活が始まると、あれこれ見えてきた事柄に不満が増えてきて、
こんなはずでは無かったと思い、視線は常に外に向かっています。
「足るを知る」は、自分の身の程を知って判断し、目の前の現状を精一杯
生きることでストレスが無くなっていくことになります。
結局は感謝の思いで生きることに繋がります。