ガルパンコミック「樅の木と鉄の羽の魔女」に登場する伯爵高校チームの車輌は幾つかありますが、前回のⅢ号突撃砲G型に続いて、今度は9号車の35(t)戦車を作ってみることにしました。
35(t)戦車は、チームにおいては10輌のうちの1輌となります。サンダース大付属高校チームとの試合においては待ち伏せの別働隊に属しているようで、作戦のフェイズ2より登場しています。
各シーンに登場する作中車は、御覧のように車外装備品があまり見られません。ガイドの塗装マーキング図に示される3種類の事例のうちのA、すなわちポーランド戦線の1939年9月の第1軽師団の所属車にほぼ一致し、右側フェンダー後端にある予備履帯1枚が無いのが唯一の相違点になります。
パッと見た限りでは同じチェコ製の38(t)戦車とよく似ていますが、上図のように砲塔キューボラの形状などが異なります。
さらに38(t)戦車では砲塔左右側面に配される校章マークが、35(t)戦車では砲塔背面にも見られます。伯爵高校チームの車輌で砲塔背面に校章マークが付くのは35(t)戦車のみであり、おそらくはチーム内での識別用に付けられているものと推測されます。
手元に長く積んであった、タミヤの製品です。中身はチェコのメーカーCMKの製品で、つまりはOEMキットであります。ちなみにCMKは、Czech Masters Kit(チェコマスターズキット)の略です。
35(t)戦車のキットに関しては、以前にガルパンコミック「フェイズエリカ」に登場する黒森峰女学園チームの所属車をアカデミーの製品で製作したことがありますので、作業のおおよその流れや組み立ての段取りなどは、大体イメージ出来ていました。
中身はこんな感じです。上図は全てCMKの製品です。
これにタミヤが兵士フィギュアと車外装備品のパーツを追加して販売しているのが、今回のキットです。
組み立てガイドと概説文です。
ステップ1で車体を組み立てます。東欧系メーカーのキットでは一般的な箱組スタイルです。
私が購入した個体には、パーツの各所に反りや歪みが散見されました。そのままでは組み立てられませんので、テープを用意しました。
上図のように反りや歪みがある箇所にテープを張り付けて形を整え、少しずつ流し込み接着剤を入れて貼り付けてゆきました。
接着剤が乾いて固着したら、次のパーツを仮組みしてチェックするのですが、反りのあるパーツが出てくると、再びテープを張り付けての接着作業を行ないました。このテープでの仮留め接着は、幸いなことにステップ1のみで終わりました。以後のステップで組んだパーツに反りや歪みが無かったからです。 (続く)