8時8分、大井川鐡道本線の家山駅で下車しました。本線そのものは川根温泉笹間渡駅まで通じていますが、この日は千頭駅まで行って井川線に乗りますので、家山駅と千頭駅を結ぶ川根本町の町営バスに乗る予定でした。
同じ列車に乗ってきた乗客の全員が下車し、その八割ほどの約90人が上図のように次々と家山駅の改札口を出ていきました。
改札口に向かう途中で、下車してきた普通列車の南海21000系を見ました。家山駅構内は御覧のように側線が2本ありますが、一番右の側線が良く使われているのが、ポイントがそちらに切り替えてありました。
鉄道模型に目覚めてNゲージを楽しむようになってからは、鉄道を利用する度に車輛や線路や鉄道施設などを色々と観察することが多くなりました。
今まであまり関心のなかった景色ですが、Nゲージのジオラマにチャレンジしてみますと、実際の鉄道の景色を色々見て参考にするという流れが、必然的に習慣になってまいります。気付かなかった学びや発見があり、なかなかに面白く楽しい習慣になりつつあります。
大井川鐡道は、私がNゲージを楽しむ上での基本イメージである鉄道ですので、関連の車輛は可能な限り買い集めましたし、今年からはジオラマにも取り組んで、大井川鐡道の景色を参考にして、ある程度は再現を試みようとしています。最近には千頭駅をフルスクラッチで製作しましたが、続いて井川線の井川駅を作ろうかなと思案しています。
それで、この日は井川駅へ見学取材に行くべく、これから千頭駅へ向かうわけでした。
家山駅の改札口。昭和初期の建物がいまも現役です。
駅前に待機していた8時26分発の千頭駅行きのバス。川根本町の町営バスにしては立派な大型車ですが、よく見ると大井川鐡道の所有車でした。委託しているのでしょうか。
上図のように「川根本町 コミュニティバス」とあります。実はこの後もう一台のバスが来て、そちらは途中のバス停に全て停まる通常の運行便でした。上図の便のほうは、家山駅から千頭駅までノンストップで行く特急バスでした。
係員が両方のバスについて説明していて、「途中で下車される方はあちらのバスへどうぞ」と案内していました。その係員さんに「いつもこういう形で二系統のバスがあるのですか」と尋ねたところ、「いえ、こちらのノンストップの特急便は観光行楽シーズンのみの限定運行です、通常はあちらの各停止まりのバスのみで運行しておりますので」と教えてくれました。
川根本町のホームページのバス時刻表には、このノンストップの特急便の分は、季節限定であるためか、記載されていません。ですが、あると便利なので、シーズン期のみの限定表示でも良いですから、どこかに分かりやすく掲示していただけないかな、と思います。
私自身、数度のゆるキャン聖地巡礼で大井川鐡道を利用した場合は必ずこの家山から千頭までのバスに乗っていますが、ノンストップの特急便は今回初めて乗りました。移動時間が短くて済むので、時間がとにかく貴重なゆるキャン聖地巡礼においては有り難いバスです。
9時15分、千頭駅に着きました。上図は千頭駅前のバス停で、停まっている小型のバスは寸又峡温泉行きの路線バスです。
千頭駅の駅舎です。最近にNゲージの模型を段ボールやプラ材でスクラッチ製作しましたので、より親しみが増しています。
駅階段下の、あのベンチ。志摩リンと土岐綾乃が合流して一休みしたベンチです。アニメでも登場しましたから、聖地中の聖地になっています。
さて、これから井川線に乗り換えますので、駅の窓口に向かい、時刻表を確かめました。9時25分発の井川行き始発に乗ります。
今回は行きは井川駅まで行き、折り返して帰りは川根両国駅で下車する予定でしたので、上図の「井川寸又峡周遊きっぷ」を買いました。二日間有効で2100円です。普通に切符を買うと往復合計で2630円になりますから、こちらの周遊きっぷの方が530円もお得です。
しかも二日間有効ですから、井川までの往復の他に寸又峡へのバスも利用出来ます。千頭駅から寸又峡温泉までのバス運賃は片道900円なので、この「井川寸又峡周遊きっぷ」は大変にお得です。ゆるキャン聖地巡礼でも大いに役立つ最強のフリー切符です。
井川線のホームへと移動しました。見慣れた赤い車輛の複数の並びが見えてきました。本線の車輛よりも一回り小さいので、遊園地のトロッコ列車のように見えますが、れっきとした大井川鐡道の営業路線であり、路線距離つまり営業キロは25.5キロに及びます。
ゆるキャンアニメ3期の各務原なでしこのキービジュアルのアングルで撮りました。左端に人影が写っていますが、それと比べると井川線の車輛が小さいことがよく分かります。
ホームに接した左の列車が、これから乗る9時25分発の始発列車でした。時計を見ると9時17分でしたので、まだ8分の待ち時間がありました。この列車の編成を確かめて撮影しよう、と思いつきました。 (続く)