大室山の山頂は、まだ冷たい冬の風が強く吹き付けていました。観光客の多くは、4月の陽気に誘われて上図のような軽めのブルゾン姿の方が殆どで、一様に「寒い」を繰り返していました。リフトで登ってきたものの、山頂の寒さに驚いて散策もせずに下りリフトの乗り場に直行する人もかなり見かけました。
そのため、御覧のように下りリフトの乗り場には行列が出来ていて、私も10分ほど待ちましたが、とにかく風がずっと吹き付けてくるので、晴れていても寒くて仕方ありませんでした。
そして下りリフトに乗ってユラユラと。眼下にはシャボテン公園やゴルフ場も見渡せました。
小室山です。さきに向こうからこちらを見て、いまこちらから向こうを見ましたので、大室小室の二つの火山丘を同じ日に回るという楽しみも満喫出来ました。
そして富士山を眺めつつ、次は富士山の近くへ行くのだなあ、と思いました。ゆるキャン聖地巡礼の次のコースは山梨県エリアにて夏に予定していたからです。しかも、山奥へと行く長いドライブコースを二つもこなすため、ちょっとした強行軍になるだろうと予想していました。富士山をゆっくり眺めている暇はあるかな、とも思いました。
リフト移動も終わりに近づきました。乗り場には相変わらずの長い行列があって、多くが軽装でした。山頂が寒いことをみんな分かってるのかな、と心配になりました。地元でも人気の観光スポットであるというのは、よく理解出来ました。
大室山が今回の巡礼旅行のラストでしたので、伊東駅までバスで戻ることにして、バス停「シャボテン公園前」の1番乗り場の時刻表を確認しに近寄りました。
時計を見ると13時37分でした。次の伊東駅行きのバスは13時40分発でした。あと3分か、すぐだな、と。
すぐにバスがやってきました。バス停には既に行列が出来ていましたから、その全員が乗り込んで車内は満員になりました。
30分後の14時20分に伊東駅に着きました。つまり、伊東駅からシャボテン公園や大室山まではバスで30分で行けるわけです。前回は伊豆高原駅まで行ってそこからシャボテン公園までバスに25分ぐらい乗りましたので、伊東駅から行ったほうが時間がかからないな、と気付きました。
ここで、東海バスさんの「東海バス全線フリーきっぷ2日券」も使い納めとなりました。昨日からあちこちの路線に乗って、その都度運賃を払えば計7000円余りになるのを、「東海バス全線フリーきっぷ2日券」3900円で回れましたから、大変にお得なフリー周遊券だというのが実感出来ました。伊豆半島のゆるキャン聖地の大部分はバスで回れますから、「東海バス全線フリーきっぷ2日券」はおすすめです。
伊東駅駅のオシャレな駅名標です。こういうデザインの駅名標はあまり見たことがなかったので、記念に撮りました。
帰りの列車は、14時41分発の特急踊り子12号・・・ではなく、その次の14時55分発の普通に決めました。
それまでの30分ぐらいを使って、伊東駅内の土産物店3軒を回りました。「いずちゅう」にて嫁さん向けに「金目鯛みそ漬け」や「金目鯛めしの素」等の海産物系を、「石舟庵」にて職場の同僚向けに「みかんの花咲く丘」と「百花譜」を買いました。
そして自分用には、駅弁屋「祇園」にて帰りの新幹線の中で食べる遅い昼の弁当として「いなり寿し」と「幕の内弁当」と懐かしの「ポリ茶瓶」を買いました。
伊東駅内は2020年4月に駅構内が改装されて物販ゾーンが広がり、土産物を色々と買いまわるのも楽しい空間になっていますから、最後の最後まで楽しめました。欲しいものはまだ色々あったのですが、荷物が増えるので諦めました。
帰りの切符を購入して改札口をくぐったのが14時53分、その直後に上図の駅名標を記念に撮りました。
すぐに14時55分発の熱海行き普通列車がやってきました。朝に下田駅から乗ったのと同じ8000系の列車で、前面は大井川鐡道の旧東急電鉄7200系の改造部分とほぼ同じでした。
熱海駅で15時43分発の新幹線こだま735号に乗り、名古屋駅での乗り換えを経て、18時15分に京都駅に帰着しました。
以上で、上掲のあfろ氏の特別描き下ろしイラストに描かれた、伊豆半島の5ヶ所を巡る巡礼のレポートを伊豆半島一周編として括って終わります。快晴に恵まれてあちこちをバスで回って楽しんだ二日間でした。
次のゆるキャン聖地巡礼は、7月下旬に舞台を山梨県エリアに移し、原作コミック連載の第86話ぐらいまでのスポットを含めた広い範囲にてレポートします。 (了)