サン・さん 倶楽部

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笠ヶ岳

2013-07-08 11:09:16 | Tom

笠ヶ岳行ってきました(単独)

7月2,3日 1泊(小屋泊)2日

予定 クリヤ谷から山頂へそして笠ヶ岳山荘泊 翌日は尾根歩きを楽しんで小池新道を通り 鏡平山荘で昼食 下山 バスで新穂高から中尾高原口まで戻り中尾端下の温泉に入る。

感想  怖さと疲れでボロボロになりました

1日目 午前5時頃 槍見館付近出発。曇り。クリヤ谷の水量は飛び石で渡れる程。ほとんどガスっていたが晴れ間もあり錫杖岳がきれい。昼食後足が重かったが午後1時頃山頂着。途中小さな雪渓が2箇所ほどあったがアイゼンも着ける事なく通れほぼ標準コースタイムどおりで順調。登山者に会うことはなかった。頂上はガスの合間から近場が見渡せきれい。1時間ほど頂上にいたがライチョウ以外誰も来なかったので写真撮影は諦めて山荘へ。山荘の宿泊者は午後6時30分頃到着した母娘の2人連れと私の3人。私は18人部屋を1人で貸し切り。午後7時夕食。この母親は70歳とのことで「岡山から来ました。娘に『今でしょ。』と誘われ、まず中ノ湯から焼岳に登り西穂高山荘泊。西穂高岳に登りロープウェイで下山。新穂高温泉に宿泊。そして今日笠新道を登ってきたけど雪渓があり怖くて二度と通りたくない。明日はクリヤ谷から下山する。」とのこと。たいした人達だ。宿の人は 雨で増水すると沢が渡れないからと笠新道からの下山を薦めていたが午前5時頃雨風の中を早立ちしていったようだ。無事下山されることを願う。

2日目。ガスって雨風の中午前6時頃出発。抜戸岳分岐(笠新道)を通り1時間ほどすると雪渓の方に赤い目印がありロープが垂らしてある。恐る恐る覗き込むと下は確認できないけれどなんだか下まで伸びているようだ。想定外。私の装備はミニ軽アイゼンとストック1本。こんな場所はここだけだと考えアイゼンを着け、ロープを掴み急な雪渓を下りる。ミニ軽アイゼンでは踏ん張りが効かず足場をきめながら下りる。ロープは80メートル程あるのだろうか。ロープ場が終わってからがまた怖かった。目印は『落ちれば何処まで行くんだろう』という結構急な雪渓の方(ガスで見えない)に伸びている。でも行かなければと思い1歩1歩確実に足をきめながらやっと通過。その後赤い目印はなくなり雪渓に見え隠れする白丸印と夏道っぽい所を探しながら歩き、時間的にもうそろそろ弓折岳分岐かなと思ったころとうとう道に迷ってしまいました。ガスで視界は効きません。戻らなければ。午後0時頃抜戸岳分岐(笠新道)までの雨風の尾根歩きと怖い雪渓を登り返した往復約5時間は悲惨でした。抜戸岳分岐(笠新道)で考えました。クリヤ谷を下山では時間がない。山荘にもう1泊しても結構雨も降ったし増水しているだろうしクリヤ谷を下山できる保障はない。笠新道を下りるしかない。分岐から杓子平までは雪渓でした。

雪渓の先が見えない。バランスを崩し滑り出したら止められない。1歩1歩。雪渓の中腹には山スキーの痕跡。何という奴らだ。その後は膝破壊の笠新道の下り。雪渓で足場をきめるため何度も雪を踏みつけた足には こたえました。午後5時頃新穂高着、無事下山。疲労と怖さでボロボロ。

温泉に入り、車の中で少し休憩してから家路へ。pm9:30頃帰宅。

今回の山行では山荘で一緒だった母娘以外誰とも出会わずまだ私のようなハイキング登山者の出番ではなかったのです。情報もしっかり入れず装備もミニ軽アイゼンとストック1本のみ。せめてちゃんとしたアイゼンとピッケルを持参していればと悔やまれました。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
雪渓 (tonbo)
2013-07-08 16:23:53
読んでいただけで怖くなりました~無事に帰ってこられて何よりでした。
「風雨の尾根歩きと怖い雪渓を登り返した往復5時間」と書いておられますが、これは生易しいものではないです。
でも「迷ったら戻る」ことがいかに大切か分かりました。
これは簡単なようで勇気が要ると思います。
私たちも阿蘇山で道に迷ったことがありますが
たまたまはるか下の方に登山口の駐車場が見えていたので
このまま下りれるだろうと甘く考えて、怖い思いをしました。
身体が疲れるより精神的に参ってしまい、下山後は翌朝まで何も食べることができなかった。
ホントにお疲れさまでした。

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読んでいたら・・・。 (いそがし家)
2013-07-08 17:26:09
肩が痛くなりました。よくぞまあ
憧れの笠ヶ岳ですが、私の中では行けない山に登録されているのでコース等詳しく分からないけど大変さがよくわかりました。
tom君ならではです。でも怖かったでしょう。
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雪が多いですね (ふじ)
2013-07-08 17:44:20
今年は雪が多いと聞いていますが、本当に多いですね
クリア谷のコースは私の頭にはありませんが、そこを登り笠新道で下山とは 条件の良い時でもなかなかハードなコースを悪条件でよく頑張りましたね。
最後は日ごろ鍛えた体力ですね 読んでいるだけで疲れました。
今の時期下界は夏ですが、北アルプスはまだまだですね
今年の梅雨明けは早いですが、山はどうなんでしょうね
錫杖岳いいですね 何時か登りたいと思っていましたが、叶わぬ夢となりました。
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貴重な経験 (Jan)
2013-07-09 09:41:44
大変だったですね。鉄人Tomさんだからこれで済んだが、我々だったらと想像すると ゾ~ とします。
今の時代 「疲労と怖さでボロボロ」になるようなことはなかなかありませんので
考え方を変えると 貴重な経験をしたのだと思って下さい。

笠ケ岳は、県境に属さない岐阜県の独立最高峰で岐阜県に住む山者としては
一度は登らなければ面目が立たないと言われていますが 笠ヶ岳は北アルプス
有数の急登の山と言われゆっくりでも"登り切る” ことができれば大健脚と
評価されていますので 残雪の多いこの時期 単独でそれを踏破できたことは
素晴らしいことですよ。
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厳し~い (よこボン)
2013-07-11 13:54:51
笠ヶ岳はとっても厳しい山と聞いていましたが…
想像の世界を通り越してスッゴイ山行きでしたね
雪渓を見ただけで足が竦んでしまいます。

引き返す勇気も大事デスが・・・とんでもない体力の持ち主ですねえ

日頃の体力の鍛錬…冷静な行動力に・・アッパ
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勇気 (tubaki)
2013-07-12 22:22:53
今年は雪が多いのですか
Tomさん先が見えない雪の下り斜面で下りを的確に判断し
下りを断念し登り返す勇気素晴らしい
山登りで道に迷ったら戻るが原則 私も身に付けたいです
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