ハリソンさんのセリフにある、アイザック・ニュートン(1642-1727)という人なんですが、
あの林檎で万有引力を発見したという伝説のある、
理数系が苦手な人々にすら超有名な、英国の物理学者・数学者です。
伝説の林檎の木の枝が、「挿し木用に何処何処に贈られた。」
なんてニュースを聞く事がありますが、「果実は食ったらマズイ」とも聞いた事があります。
砂糖とレモン汁を大量にブッかけて焼き林檎にして、シナモンまぶしても食べられたモンじゃないのでしょうか?
作者は試してみたいのですが…。
先週、大家さんの奥さんから林檎を2つもらいましたが、
ジョナゴールドではなくて、歯応えが固い品種なので、
焼き林檎にしようと思いつつ、ニュートンさんの林檎にも思いを馳せてみるのでした。
「トリシャンカノ紳version.」の中では、ウォルター・シャンディが妻のエリザベスに対して、
田舎で主治医の力を借りて次男を産むようにと説得する時に、ニュートンの言葉が引き合いに出されます。
「科学は産みの苦しみそのものを減らす事はできないとしても、危険を減らす事はできるのだ。」
とウォルターが言うのですが、それに対してエリザベスは、
「― それは神様がお許しになられたのかしらね?」
と言い返すのです。そしてウォルターは、
「科学とは神が人間に与えた物だ!かの偉大なるニュートンも、
〈科学の一歩一歩は我らに神の存在を知らせてくれる。それ故に科学は尊い。〉と言っているぞ!」
と喚くのでした。
エリザベスときたら、「そんな人知らない。いつの何処の人?」
なんて事言っちゃってるのでした。
ウォルターは、
「何を言うかバカタレめが!英国の歴史的著名人の上位10名に絶対入るだろうし、今でも生きておるわ!」
と憤慨するのでした。
エリザベスは、しょーもない夫の扱いには慣れているので、
「あ、そっ。」
とそっけない調子でその場を済ませ、テラスで椅子に座って刺繍をしていたのですが、
「寒くなって来て、体にさわるから中に入る。」
と言って、そそくさと立ち去ってしまい、椅子の片付けはウォルターにさせてしまうのでした。
ニュートンさんが子供の頃というと17世紀の半ばで、「魔女狩り」や「宗教裁判」が欧州で最盛期でした。
ハリソンさんの生きていた頃には、「啓蒙思想」やら「科学の発展」などによって、
人々の心理に変化が起こり、大分下火にはなって来ていました。
でも、実際は18世紀の終わりまで「魔女裁判」は行われていて、宗教裁判も1834年まで続くのでした。
そういえば、1782年にスイスで処刑された、
「最後の魔女」の名誉回復が行われたのが、この間ニュースになっていたな。
勤め先のスケベオヤジに関係がバレないようにと濡れ衣着せられて、
拷問の上、公開で首を切られたんですって。
今だったらセクハラ+パワハラって事で、オヤジの方の首がぶっ飛ぶわよね。
…賠償金もすごいんじゃろうな。
そして…折からの世界同時不況で再就職の口も無く― 。
魔法なんて使わなくても食事に針は入れられるよ。
「メタミドホス」とかもな…。
子供の頃に、マンガやアニメの影響を受けて、魔法使いになりたいと思った事はありませんでしたか?
作者はありましたね。今は平和でいいわな~。
ランズバーグ夫人がそう思った理由については、後から埋めて行く事になると思います。
ハリソンさんは、何て答えるのでしょうか?
〈次回の更新予定は12月の6・7日〉