建仁寺所蔵の「風神雷神図屏風」(国宝)を爪綴れで再現している人が居る。
伝統工芸士・平野喜久夫さんだ。
去年、取材させてもらった。
先程お電話したらば、まだまだ仕上がりには時間がかかるそうで、
「来月、京都へ行ったらまた寄せてもらいます」とお話したところである。
作品の拝見と再会を楽しみに!
数え切れないほどの色彩に染めた糸を使い、
明確な直線や曲線、微妙な色彩のグラデーションまで、
爪綴れで織って行く。指の爪の先をギザギザにして、その爪で織るのだ。
西陣の技術の蓄積の、素晴らしさ、物凄さを感じさせる。
大変な手作業であり、根気の要る仕事だ。
京都の「西陣織会館」で作業なさっているので、
どなたも無料で入れて、見学できます。
爪綴れに限らず、友禅、西陣織、箔置きなど様々な技術を、
第一線で活躍なさる伝統工芸士の方々が、デモンストレーションなさっています。
私が子供の頃飼っていた蚕も、飼われていて、「懐かしいわぁ!」
今度の本(6月末頃に、淡交社から刊行)
「京都花街 ファッションの美と心」に、
芸妓さん、舞妓さんの衣裳の伝統とともに、
西陣や友禅、髪結いさん、呉服屋さんなどについても薀蓄を書きました。
写真も豊富。ぜひ、写真を楽しみ、読んでみてね!