ウッドストック50周年フェス、電通を提訴「フェスを破壊した非道極まりない妨害」
6/19(金) 16:30配信
Rolling Stone Japan
ウッドストック50、元出資者の電通を新たに訴える(Photo by Evan Agostini/Invision/AP/Shutterstock)
電通の「妨害行為」がウッドストック50に「甚大な損害」を与えたとして、主催者が改めて電通を提訴。「電通の非道極まりない行為の結果として、ウッドストック50には数千万ドルの損害賠償を受け取る権利がある」と主張している。
【写真】ウッドストック50周年フェス、ドロ沼化していた主催者と電通の関係
「ウッドストック50」主催者は出資者だった電通グループおよび子会社数社に対し、「フェスティバルの崩壊」と「妨害行為」を理由に新たな訴訟を起こした。訴状は水曜日ニューヨーク州高位裁判所に提出されたが、ローリングストーン誌が入手した訴状によると、原告は補償的および懲罰的損害賠償として数千万ドルを請求している。
1969年の伝説的イベントの記念すべき50周年にあわせた3日間のフェスティバルは2019年8月16~18日に開催される予定だったが、すでに報道されている通り、数々の問題や裁判沙汰でお蔵入りになった。電通は昨年4月にフェスティバルへの出資を打ち切り、両社は合法的に提携を解除した。またこの時電通はフェスティバル中止を発表したが、主催側は電通には発表する法的権利はないと主張した。
新たな訴訟が申し立てている主張のひとつは、「ウッドストック50記念フェスティバルの破壊に直接的責任は、電通グループおよび子会社の電通イージス・ネットワーク社およびMKTG社にある」というもの。また「フェスティバルの運営規約を統括していた」電通グループ系列会社の有限会社Amplifi Liveが「契約違反を犯した」と主張している。
電通の対応は?
電通の広報担当者はローリングストーン誌に宛てた声明の中で、ウッドストック50主催者の主張を否認した。「電通系列会社であるAmplifi Liveは昨年、ウッドストック50が契約違反を犯したため、公共の福利のために行動を起こしました」とAmplifi Liveの代理人は述べた。「裁判所は十分な証拠審問の末、安全でかつ収益が見込めるフェスティバルは開催できないとするAmplifi Lifeの証言を支持し、それに従ってプロジェクトへの資金提供継続命令も却下しています」
「そうした判断は控訴裁判所でも確認されました。当事者は調停での意見聴取に応じる構えですが、ウッドストック50側は当事者の反論を調停員の判断に任せるのではなく、報道発表で根拠のない主張をする道を選びました」と、Amplifi Liveは続けた。「Amplifi Liveは調停でこうした主張に徹底的に抗弁し、Woodstok 50に対しては契約違反および詐欺を申し立てております。今後Amplifi Liveと親会社および系列会社は、土壇場になって調停を避けようとしたウッドストック50の措置と徹底的に争う考えです。ウッドストック50はウッドストックのライセンスを失っている以上、同ブランドの代表者ではありません。今回の訴訟の主張は何のメリットもなく、お門違いです」
新たな訴訟によれば、2019年4月に電通はフェスティバル中止を目論んだ後、電通抜きでフェスティバルを続行する可能性の妨害行為にも及んだと主張している。「ウッドストック50の名誉を損なう電通の不正行為の目的は、他者によるフェスティバルへの出演、協賛、参加を妨げることにあり、同グループはフェスティバルを頓挫させ、ウッドストック50が利益を得られないように計らい、実際にその通りになった」と、訴えている。「電通の不正行為がなければ、ウッドストック50は無事にフェスティバルを開催できていたはずで、メディアやスポンサー企業との契約、さらにはフェスティバルに関連するライセンス契約で利益を得ることもできたであろう」
「ウッドストック50の最善の努力にもかかわらず、電通の妨害行為は完璧かつ効果的に行われ、ウッドストック50に甚大な損害をもたらす直接的原因となった」「電通の非道極まりない行為の結果として、ウッドストック50には数千万ドルの補償的および懲罰的損害賠償を受け取る権利がある」と訴えている。
ウッドストック50は当初、2019年8月にニューヨーク州のワトキンス・グレン・インターナショナル・サーキットで開催が予定されていたが、6月に会場側が撤退を表明。代替案としてニューヨーク州のヴァーノン・ダウンズやメリーランド州のメリウェザー・ポスト・パヴィリオンなどが候補地に挙がったが、多数のアーティストが出演を取りやめたため、開催日の数週間前に正式に中止が発表された。
6/19(金) 16:30配信
Rolling Stone Japan
ウッドストック50、元出資者の電通を新たに訴える(Photo by Evan Agostini/Invision/AP/Shutterstock)
電通の「妨害行為」がウッドストック50に「甚大な損害」を与えたとして、主催者が改めて電通を提訴。「電通の非道極まりない行為の結果として、ウッドストック50には数千万ドルの損害賠償を受け取る権利がある」と主張している。
【写真】ウッドストック50周年フェス、ドロ沼化していた主催者と電通の関係
「ウッドストック50」主催者は出資者だった電通グループおよび子会社数社に対し、「フェスティバルの崩壊」と「妨害行為」を理由に新たな訴訟を起こした。訴状は水曜日ニューヨーク州高位裁判所に提出されたが、ローリングストーン誌が入手した訴状によると、原告は補償的および懲罰的損害賠償として数千万ドルを請求している。
1969年の伝説的イベントの記念すべき50周年にあわせた3日間のフェスティバルは2019年8月16~18日に開催される予定だったが、すでに報道されている通り、数々の問題や裁判沙汰でお蔵入りになった。電通は昨年4月にフェスティバルへの出資を打ち切り、両社は合法的に提携を解除した。またこの時電通はフェスティバル中止を発表したが、主催側は電通には発表する法的権利はないと主張した。
新たな訴訟が申し立てている主張のひとつは、「ウッドストック50記念フェスティバルの破壊に直接的責任は、電通グループおよび子会社の電通イージス・ネットワーク社およびMKTG社にある」というもの。また「フェスティバルの運営規約を統括していた」電通グループ系列会社の有限会社Amplifi Liveが「契約違反を犯した」と主張している。
電通の対応は?
電通の広報担当者はローリングストーン誌に宛てた声明の中で、ウッドストック50主催者の主張を否認した。「電通系列会社であるAmplifi Liveは昨年、ウッドストック50が契約違反を犯したため、公共の福利のために行動を起こしました」とAmplifi Liveの代理人は述べた。「裁判所は十分な証拠審問の末、安全でかつ収益が見込めるフェスティバルは開催できないとするAmplifi Lifeの証言を支持し、それに従ってプロジェクトへの資金提供継続命令も却下しています」
「そうした判断は控訴裁判所でも確認されました。当事者は調停での意見聴取に応じる構えですが、ウッドストック50側は当事者の反論を調停員の判断に任せるのではなく、報道発表で根拠のない主張をする道を選びました」と、Amplifi Liveは続けた。「Amplifi Liveは調停でこうした主張に徹底的に抗弁し、Woodstok 50に対しては契約違反および詐欺を申し立てております。今後Amplifi Liveと親会社および系列会社は、土壇場になって調停を避けようとしたウッドストック50の措置と徹底的に争う考えです。ウッドストック50はウッドストックのライセンスを失っている以上、同ブランドの代表者ではありません。今回の訴訟の主張は何のメリットもなく、お門違いです」
新たな訴訟によれば、2019年4月に電通はフェスティバル中止を目論んだ後、電通抜きでフェスティバルを続行する可能性の妨害行為にも及んだと主張している。「ウッドストック50の名誉を損なう電通の不正行為の目的は、他者によるフェスティバルへの出演、協賛、参加を妨げることにあり、同グループはフェスティバルを頓挫させ、ウッドストック50が利益を得られないように計らい、実際にその通りになった」と、訴えている。「電通の不正行為がなければ、ウッドストック50は無事にフェスティバルを開催できていたはずで、メディアやスポンサー企業との契約、さらにはフェスティバルに関連するライセンス契約で利益を得ることもできたであろう」
「ウッドストック50の最善の努力にもかかわらず、電通の妨害行為は完璧かつ効果的に行われ、ウッドストック50に甚大な損害をもたらす直接的原因となった」「電通の非道極まりない行為の結果として、ウッドストック50には数千万ドルの補償的および懲罰的損害賠償を受け取る権利がある」と訴えている。
ウッドストック50は当初、2019年8月にニューヨーク州のワトキンス・グレン・インターナショナル・サーキットで開催が予定されていたが、6月に会場側が撤退を表明。代替案としてニューヨーク州のヴァーノン・ダウンズやメリーランド州のメリウェザー・ポスト・パヴィリオンなどが候補地に挙がったが、多数のアーティストが出演を取りやめたため、開催日の数週間前に正式に中止が発表された。