上野の森美術館で開催されていた「聖地チベット展」へ行って参りました。
チベットはマイナーだと思っていたので空いているかと思いきや。
最終日とあってか混雑していました。
チベット問題で関心を持った人が多いのか、はたまた仏像ブームの余波なのか。
会場には老若男女、さまざまな人で溢れていました。
イヤホンガイドを借りたのですが、これだけ混んでいると大変です。
結構解説が長いのですが、展示物の前に立ち止まっていられないし。
けれど歴史を交えた解説はなかなかおもしろいものでした。
そして展示物は素晴らしかったです。
チケットの写真は「十一面千手千眼観音菩薩立像」。
フロアの中心部にむき出しで設置され、360度ぐるりと見ました。
手が羽根のように広がってちょっと重そうです。
こちらは宣伝チラシ。
表面の「カーラチャクラ父母仏立像」も360度見られるようになっています。
こんな風に奥さんを抱きかかえている像がちらほらあります。
キスしそうなくらい間近なのにメンチ切ってる?
結構密着しているので実際安置されている場所では薄布が掛けられているそうです(笑)。
チベットの仏像たちはしなやかで、そこはかとなく色っぽい。
だけどそれが何だか愛溢れる姿の様に思いました。
そしてちょっぴりユーモラス。
この展覧会は中国政府関係が深く関わっているそうです。
つまりは中国が勝手に持ち出してきたものを「すごいだろう!」と見せているわけです。
会場の外にもチベット問題に関する抗議の方々もいましたし。
いろいろ複雑です。でもこの文化はやはり素晴らしいのです。
いいなー、行けばよかったー。
以前、河口慧海っていう明治時代のお坊さんの
チベット旅行記を読んで、興味もって。
鉄道に乗ってチベット旅行ってのも
候補になってたんだけど、考えてる最中に
例の騒動が起こってしまって行けなかったの…
鉄道通っちゃったから、どんどん変わっていってしまいそうですね。
なかなか見応えがありましたよ~。
チベット青海鉄道は私も気になります。
行くのが楽になったり、観光がしやすくなったりするのは外の人間にはありがたいですが、それだけ現地が変わっていくことですもんね。
彼らの生活を壊したくないと思いつつ、ちょっおじゃまさせてもらいたとも思ってしまいます。
なかなか難しいものです。