日々はつれづれ

旅に出たいと思いつつ、過ぎていく日々のつぶやき。

舞台「銀河英雄伝説」第一章 銀河帝国編

2011年01月09日 | テレビ・映画・舞台
舞台「銀河英雄伝説」を観てきました。
えぇ、観てきちゃいましたよ。
原作ものの場合、他メディアになったとき100%満足する訳がないのは承知の上です。
それでも観に行かずにはいられなかったんです。
なので感想がかなり愚痴っぽくなってしいます。
そして長いです。
ご不快に思われたら申し訳ありません。



客層は女性が圧倒的に多かったです。
出演者のファンもやはり多いようですが、原作ファンもそれなりにいたようです。

内容としては原作の2巻くらいまでの帝国部分を抜き出したもの。
主演のラインハルトは青い所が多かったですが、それはそれでよかったかも。
冷徹なカリスマ性は薄れてしまいましたが、歳相応という気がしました。
アンネローゼ役の方は宝塚出身だそうで、さすがにこういう雰囲気が似合ってしました。
セリフまわしやドレスでの所作が上手でした。

最初ミュージカルと聞いていたのですが、そうではなかったようです。
歌える人が結構いるのにもったいない気もします。
でも銀英伝で歌われても…なのでよかったのかも?

戦闘シーンはダンスで表現されていました。
もっとも踊っていたのはアンサンブルの方々がほとんどでしたが。
そしてこの群舞がナレーションもするのですが、バラバラで聞き取りづらかったです。
さらに艦隊戦も白兵戦も民衆の暴動もダンスで表現。
空間が離れた場所での会話はみんな客席を向いて目線をあわせないという演出。
そうではあるのですが、みんな似たような演出になっていたので区別がつかなかったかも。
原作を知る人間はどの戦闘のどういったシーンかわかりますが、初見の方はどうだったんでしょう。
背後にスクリーンがあるのだから、艦隊戦の時はモニターとして使っても良かったのではと思いました。
そうすればダンスと艦隊の陣形がリンクしていることがわかりやすかったのでは。

幕僚の中で一番踊っていたのはロイエンタールとミッターマイヤー。
彼らは原作でも人気があるのでそれなりに出番が多かったのですがちょっと中途半端。
彼らのポジションというか、重要性がいまひとつ際立たないんですよね。
戦闘シーンがこんがらがるので白兵戦はいらないのではと思いますが、そうすると彼らの出番がもっとなくなってしまいます。
いっそのこと物語のナビゲーション的役割をこのふたりにしても良かったのでは、と思います。

変わりに目立っていたのがビッテンフェルト。
コミカルな役回りで暗くなりがちな舞台を明るくしてくれていました。

メルカッツの立場も中途半端でした。
この時間でメルカッツにまで焦点をあてろ、とは無理な話なのですが。
風貌がまた貫禄ありすぎるので、彼が亡命を決めたシーンはただの逃げに見えてしまうのです。
そしてメルカッツの自害を止めるシュナイダー。
このシーンで客席から笑いが起きたのはショックでした。
あれは彼の機転と若者らしい血気さが出てくる名シーンなのに…。

そしてキルヒアイス。
私は原作の中で彼が一番好きなので、満足しないだろうことは百も承知。
ラインハルトより背が低いのも気になりますがそれはまぁ仕方がない。
演じている彼も悪くはないです。
ただちょっと気が強いんだよなぁ、というのが正直な所。
オーベルシュタインに人払いをされた際、思いっきりにらんで退場しました。
それはちょっと…と思ってしまったのです。

何よりも、やはりこの物語は帝国・同盟の両方からみなければ、と実感しました。
だからこそラインハルトが際立つというか。
いっそのこと最初は外伝でも良かったのでは、という気がします。

頑張っているけれど勿体無い、というのが全体的な感想でした。
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