<薩長同盟>の場面に小松帯刀が在席していた史実に驚きました。ただ、薩摩の財力で武器を提供し、長州を懐柔し、しかも面子を守るために米をいただく話は、相手の立場を考え、最後に小松・西郷の方が先に桂に頭を下げる場面は説得力がありましたね。
人はどうしても自分の立場からしか物事を見ようとしない欠点を持っているようです。勝(アメリカに行った経験と多くの知識、一匹オオカミ)や竜馬のような立場(脱藩者で藩のためではなく、何かをしたい、純粋で一匹オオカミ、勝に感化→「日本が危ない」)では、多くの家臣を持った経歴がないので合理的思考を受け入れ易い。
しかし桂や西郷・大久保には薩長連合という合理的発想はどうしても生まれ得ない。勝や竜馬の師である佐久間象山は、若い頃熱心に数学を学んでおり、勝は自分の妹を彼の妻にしているくらいですから、かなりの影響を受けたはずです。竜馬も 「僕の血を継いだ子供は必ず大成する。そのため、僕の子供をたくさん生めるような、大きな尻の女性を紹介してほしい」と象山から頼まれたことがあるくらいだからきっと思想的に感化されているに違いありません。
門弟と家臣では大きな差があります。それは子供に対しての祖父母と両親と似ています。親という直接的立場と祖父母という間接的立場が、子育てに微妙な違いが生じる所以です。佐久間象山の門弟に勝や竜馬の他に、吉田松陰、小林虎三郎、河井継之助、橋本左内、加藤弘之などいますが、その後の彼らの活躍を思うと日本を大きく軌道修正した偉人だったことが分かります。
佐久間象山という師の数学的発想が「薩長連合案」を生み、そして幕府を倒し、急いで近代国家を設立しないと日本が危ないという信念になっていったのでしょう。しかし、西郷も大久保も桂(木戸)も武家社会の中で育ち、数学の合理的な発想とは最後までなじめなかったのではないでしょうか。維新後の政府が藩閥政治(西南諸藩:薩摩藩・長州藩・土佐藩・肥前藩に対する批判的呼称)へと進んで行ったのはそのためだと思います。竜馬暗殺の犯人探しは、明治政府以降も唯一引き続けられましたが見つけられませんでした。それは明治政府の中に犯人がいたからだとしか思えません。
すこし話が逸れましたが、人は自分の立場からなかなか逃れられないということをいいたかったのです。篤姫のように幼名・一(かつ)から島津斉彬の養女:源 篤子(みなもと の あつこ)に、近衛忠煕の養女:藤原 敬子(ふじわら の すみこ)そして天璋院へと変化し、その度の変化に見事に対応しています。この成長ぶりが、私を始め多くの人の心を捉えるのだと思います。
犬猿の仲のだった薩長が組んで江戸幕府に向かってくるなど篤姫には寝耳に水だったに違いありません。しかしその恐れを本能的に感じている場面で今回は終了していました。次回にその動向をどのようにと受け止めるのか、大奥では情報や知識が入ってこないのです。つまり自分が立っている場所が何処だか客観視できないのです。ここでも、いつもの将来を見据える篤姫の真骨頂が発揮されるはずです。
江戸のそのまた奥の大奥から見た日本、薩摩や長州から見た日本、世界の中から見た日本では発想の根本が違います。そして時代の流れや風を背にするのと、向かうのも大きな違いが生まれます。竜馬だけがその風を背にし、多くの家臣の将来を背負った小松、西郷、大久保、桂はその風を背にしていても立場のために、藩や藩閥政治へと向かっていきます。西郷はその姿に限界を感じ下野します。なんとも男の切ない切ない物語が続きます。
これからの展開にワクワクしながら
終了日が迫っているのを感じると悲しくなりますね
人はどうしても自分の立場からしか物事を見ようとしない欠点を持っているようです。勝(アメリカに行った経験と多くの知識、一匹オオカミ)や竜馬のような立場(脱藩者で藩のためではなく、何かをしたい、純粋で一匹オオカミ、勝に感化→「日本が危ない」)では、多くの家臣を持った経歴がないので合理的思考を受け入れ易い。
しかし桂や西郷・大久保には薩長連合という合理的発想はどうしても生まれ得ない。勝や竜馬の師である佐久間象山は、若い頃熱心に数学を学んでおり、勝は自分の妹を彼の妻にしているくらいですから、かなりの影響を受けたはずです。竜馬も 「僕の血を継いだ子供は必ず大成する。そのため、僕の子供をたくさん生めるような、大きな尻の女性を紹介してほしい」と象山から頼まれたことがあるくらいだからきっと思想的に感化されているに違いありません。
門弟と家臣では大きな差があります。それは子供に対しての祖父母と両親と似ています。親という直接的立場と祖父母という間接的立場が、子育てに微妙な違いが生じる所以です。佐久間象山の門弟に勝や竜馬の他に、吉田松陰、小林虎三郎、河井継之助、橋本左内、加藤弘之などいますが、その後の彼らの活躍を思うと日本を大きく軌道修正した偉人だったことが分かります。
佐久間象山という師の数学的発想が「薩長連合案」を生み、そして幕府を倒し、急いで近代国家を設立しないと日本が危ないという信念になっていったのでしょう。しかし、西郷も大久保も桂(木戸)も武家社会の中で育ち、数学の合理的な発想とは最後までなじめなかったのではないでしょうか。維新後の政府が藩閥政治(西南諸藩:薩摩藩・長州藩・土佐藩・肥前藩に対する批判的呼称)へと進んで行ったのはそのためだと思います。竜馬暗殺の犯人探しは、明治政府以降も唯一引き続けられましたが見つけられませんでした。それは明治政府の中に犯人がいたからだとしか思えません。
すこし話が逸れましたが、人は自分の立場からなかなか逃れられないということをいいたかったのです。篤姫のように幼名・一(かつ)から島津斉彬の養女:源 篤子(みなもと の あつこ)に、近衛忠煕の養女:藤原 敬子(ふじわら の すみこ)そして天璋院へと変化し、その度の変化に見事に対応しています。この成長ぶりが、私を始め多くの人の心を捉えるのだと思います。
犬猿の仲のだった薩長が組んで江戸幕府に向かってくるなど篤姫には寝耳に水だったに違いありません。しかしその恐れを本能的に感じている場面で今回は終了していました。次回にその動向をどのようにと受け止めるのか、大奥では情報や知識が入ってこないのです。つまり自分が立っている場所が何処だか客観視できないのです。ここでも、いつもの将来を見据える篤姫の真骨頂が発揮されるはずです。
江戸のそのまた奥の大奥から見た日本、薩摩や長州から見た日本、世界の中から見た日本では発想の根本が違います。そして時代の流れや風を背にするのと、向かうのも大きな違いが生まれます。竜馬だけがその風を背にし、多くの家臣の将来を背負った小松、西郷、大久保、桂はその風を背にしていても立場のために、藩や藩閥政治へと向かっていきます。西郷はその姿に限界を感じ下野します。なんとも男の切ない切ない物語が続きます。
これからの展開にワクワクしながら
終了日が迫っているのを感じると悲しくなりますね