楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

本家サイト回復

2006-11-19 00:40:35 | 生活
本家のサイトがコンピュータの故障で更新できずにいた。しかしせっかくの再建なので全面改訂。なんとか少しずつすすめやっと形に目鼻がついたので公開した。
Macのiwebを使った手作りで、開ける時に重いと評判がわるいのであるが、作る側にとっては簡単である。楽学天真サイトはペンネームであるので、結構言いたい放題である。本家サイトでは少々もの言うに唇寂し。しかし、ペンネームで言いにくいことは本家で。なにか本当に二重人格者みたいだね。でもジキルとハイドほどではない。どちらも矛盾したことは言っていないつもりである。ま、楽学天真の正体をご存知の方は、訪問してやってください。そのサイトへのコメントはそちらへお願いします。
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情報革命と人類の未来

2006-11-18 19:28:12 | 科学
東大と朝日新聞共催の上記シンポジウムへ参加した。3時間半にわたる大シンポジウムであったが、小宮山東大学長の自画自賛とは逆に、私はつっこみが足りなかったと思う。特にタイトルから期待させた(だから私は申し込んだ)、人類の未来に関わる部分と情報革命がどう関わるか、世界人口大爆発、人類絶滅の危機、その中で情報革命の果たすべき役割りは計り知れないのに、そこに焦点が当たっていない。ETH前工科大学長やシンガポール国立大学学長はそこに焦点を当てている。小宮山学長は知の構造化、全体を俯瞰するシステムを作れと。ま~ま、そこまではいい。もう少し、21世紀の世界展望(すなわち構造化して見通しを立てる目的:人類を救え!地球を救え!など)とからめて欲しかったが。そしてCALTECの実践例も、ま、いい。
 しかし、お茶の水大学長にいたっては、台所を電子化せよと。恋人情報交換で学生が金をとった?<おーい!おふくろの味がどこかへ行ってしまうぞ!コンピュータが作った飯などだれが食べたい?人類の目や舌や鼻はそんなもんじゃ食えないぜ、おそらく100年経っても>。遠距離恋愛システム!?<恋愛は本能、会いたければ、何でもするんじゃないの?情報ネットなんて軽く乗り越えて>。聞いていてムカムカして来た。だって、21世紀、人類絶滅危機の世紀だよ。このシンポのタイトルに会わせてよ!台所が電子化されてまずい料理を食べている間に、時々刻々と人が大量に死ぬのが21世紀なんだよ。
<ETH学長のメッセージの後に恥ずかしいはなしはやめてくれ!>と心の中で叫んでいた。
 それから議論がいかん。朝日新聞はどうしていつもネガティブな側面を強調するんだい!と思ってしまう。
世界人口大爆発、人類絶滅の未曾有の危機、(もちろん地球環境、温暖化も)にどのように、情報革命が機能するのかという希望を強調せずして、このシンポジウムは何なんだ!
 その未曾有の危機に対応する中で、阪大学長の指摘する、疎外されそうな人間力養成や、全体を俯瞰する視点の養成などを考えればいい。人類は脳のキャパも決まっているが、大ブレーク革命期には知恵を使って乗り切って来た。壇上の老人世代にはできない。しかし、本当に生きなければならない若者は、きっと乗り切る。その前提なくして、負の側面を強調すると足を引っ張るだけではないか!そこのバランスの極めて悪いシンポジウムであった。
東京大学は組む相手を間違っているのではないかね、と思ってしまう。これこそ危機だ。
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名君ハドリアヌス

2006-11-18 08:52:09 | 読書
ローマ人の物語〈25〉賢帝の世紀〈中〉

新潮社

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ハドリアヌス
この皇帝は華厳の皇帝として有名であるという。その力量は、彼の在位中、戦争をせず、パクルロマーナを文字通り実現。法も整備。奴隷に対する虐待までをも細かく禁止。歴史的遺産は破壊してはならない、ことも明記したという。しかし、 後のキリスト教の1,000年は破壊しきった。平和とは何かを、どうやって実現するかを身をもって実現した1,900年も前の名君である。その時、日本は未だ弥生時代。邪馬台国の卑弥呼の時代にも至っていない。現代と比べても、国によっては、人間の有様は1,900~2.000年前の方がよほどすすんでいた。
このようなことを教えない、受験方便としての世界史教育ってなんなのだ。昨今の高校必修問題の悲惨な現状を嘆いてしまう。
私は、高校のとき、世界史は最も嫌いな科目であった。しかし、当時はすべて必修なので、いやでも記憶の片隅に残っている。
その記憶の細い糸は、今世界各地に仕事でいくたびに太く再生している。若い時の頭は柔軟である(今はいくら詰めても記憶に残らない、とほほ)。受験などから解き放たれた教育をほどこし、「知りたい」という興味をくすぐれば、いくらでも脳細胞の中に沈殿する。それは、人生を豊かにする。私は歴史の教育さえ、してみたいと思う。時間はないが。だから、お酒の席では、語ってしまう(ごめんなさい学生さん)。外国人とは、その国の歴史の話をする。「いや、それは違う」など言われると、新しい知識が増えてうれしい。
さ、次は下。パクスロマーナも出版されたし、このシリーズも楽しめる。
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ちらかりの海

2006-11-16 13:24:23 | 教育
昨日、というか今朝。
昨日のかみなりセミナーの後、言い過ぎたかな、という不安を抱えている時に、8時半過ぎ、突然電話が鳴る。なんだこんな遅くに大学へ。また人が死んだか? ではなく、千島列島で大きな地震だという。あるマスコミからであった。そして別な電話も鳴る。セミナー後対応で、院生と話し合っている最中のぐちゃぐちゃの一瞬である。でも1時間ほどで事態が落ち着く。
ふう、と一息ついて、部屋にあるお土産フランスワインを開封。「うまい、これ!」そして、もう11時半。帰るのが面倒くさい、というかとても走って終電を捕まえる気力がない。そこで、院生に「お前のところに泊めろ」「いえいえ、きたない」「そんなの分かっとる」「でも掃除がー」「俺だって学生の時は、ゴミの中に住んでいた、全然気にならない」「お前たちの先輩の、今はさる四国の大学の助手も汚さでは相当なものだった、大丈夫、大丈夫」「でもでもーー」
「るせー、とやかくいうな!」
本当に汚い。<これで掃除した?>と心の中でつぶやく。「はやく彼女を見つけなさい、そして家デートしなさい。いやでもきれいになる」。
冷蔵庫はお酒でいっぱい!濁り酒を飲んで、馬鹿話をして、ちらかりの海で、泥のように眠る。そして、今は昼。今日は5時から、アメリカへ帰る研究者のために、夜、さよなら飲み会。今日は絶対飲まないぞ!for my health.

誰か、この部屋を、掃除してくれる人はいないかな~~
(本人の名誉のために、セピア色に加工してあります)
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かみなりセミナー

2006-11-16 13:11:11 | 教育
昨日は、いろいろなことがあった。
 1つは教授会。大変画期的なのは、図書に私書箱を設けて、そこで個人の論文はもちろん、講演要旨に至るまで、外からアクセスでき、公開できるようにするという。これまで、それらは全て個人が管理して来たが、それを図書がやるという。著作権問題もclearできたという。
 2つめはセミナー。1つは学生の外国での面接対策の練習。本人の真剣さが伝わってくる。大きな声で、はきはきと。全人生の1点をそこへ集中、されば道は開かれん。もし駄目でも悔いなし。得るものはとてつもなく大きいはずである。自然体、それが一番。
 セミナーの後半。アメリカ学会準備。思わず声を荒げてしまった。私は心の中で、どこまで言おうか、どうしようか考えた。しかし、その子のためにも、あえて言うことにした。一生懸命頑張っているのはよくわかる。コメントの最大のポイントは「時をよんでくれ」ということである。押し寄せている時の流れは激流である。そこを泳ぎきるには強いこころが必要である。
 人生とは、研究とはスポーツと同じではないかと時々思う。
この間、さまざまな国際スポーツ、とくに感動的な女子スポーツがあった。国際フィギア、安藤、村主。人々の期待、重圧。刻々と迫る本番。安藤は前回オリンピックの賭けに失敗し、再起を賭けた。村主、韓国の浅田といわれる若い韓国の選手を前に、技もエレガンスも劣るやに見える。しかし、経験からくる自然体で最後には前へ出た。

日本女子バレー。対セルビアモンテネグロ戦。2セットとられた後の大逆転。一糸乱れぬ調和によってもぎ取った勝利。そこでも繊細な空気の流れを読み、時を読み、自然体の緊張で前へすすむ感動のドラマがあった。
研究も同じである。時の流れを読んで、自分の思いを押し出せたとき、「大きな一歩前」がある。「逆流に打ち勝て、自然体で、流れを順風に変えよ!」その鍵は「時の流れ」を読むことである。「時の流れに身を任せ」という歌のようなことも、ときには必要。でもそれが心地よいのは穏やかな流れのときである。
「時の流れ」を読むことができれば、どんなところでも生きていける。
 苦しいけれど、歯を食いしばってみよう。必ず「これだ!」という時が訪れる。
ここでも、自然体になるまで、磨いて磨いて。
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