石川 博雄(記憶の作り方)Hiroo Ishikawa (How to make the memory)

オイラと妻とチクワ(11歳めす猫)ムギ(9歳おす猫)マメカン(7歳おす猫)二人と三匹のその日暮らしアレコレ

武田泰淳著  目まいのする散歩  中公文庫2018年刊(改訂版)

2024-06-17 | 

突然「目まい」がする病魔にとり憑かれて、己の死を意識しながら「するするやるか」と奥さんに催促されて泰淳さんが文を考える。奥さんである武田百合子さんに口実筆記をさせた随筆集です。死を漂わせる現在と過去の楽しい思い出(奥さんとの出会いと夫婦同伴の旅)を、語り尽くしています。

PS「するする」とは口実筆記のことで夫婦の隠語。


早坂暁著  公園通りの猫たち  講談社文庫1992年刊

2024-06-14 | 

早坂暁(アキラ)(1929~2017年)と訊けば夢千代日記を連想する。ほとんど眠らない街の渋谷の公園通りにあるホテルを事務所としていたが、いつの間にか住居人となって10年が経過。公園通りに近い5つ星レストランの裏に30坪ばかりの雑草が生い茂っている空地がある。そこに集う猫達(60数匹)の生涯を時々動物病院へ連れて行きながら、猫好きな人たちと猫王国を優しく見つめている。こんな猫好きな人だとは知らなかった。平易な名文で分かりやすく、ぐいぐい引き込まれてしまう。


ビートたけし著  フランス座  文藝春秋2018年刊

2024-06-12 | 

ビートたけしが大学をドロップアウトして、新宿のジャズ喫茶ボーイから浅草へ流れフランス座(ストリップ劇場)のエレベーターボーイのアルバイト就く。周りの人には、アルバイトではなくコメディアン志願の青年とみられる。そして座長の深見千三郎からは一方的に弟子にさせられてしまった。深見師匠の芸の魅力と芸人の世界に魅せられ、漫才ブームが来る前の無名時代のビートたけしのドキュメント風の小説。平易な文章で分かりやすく一気に読める。


Q.B.B(久住昌之・作 久住卓也・画)  古本屋台   集英社2024年刊

2024-06-11 | 

タイトルのとおりに、古本をほんのすこしだけチラリと紹介してあるマンガです。あとがきの登場文献一覧をみると「え~!何処に紹介してあるの?」と再読をしなきゃいけないほど、「チョットダケヨ」です。この本書で萩原魚雷著「借家と古本」コクテイル書房2006年刊が「え~何処に紹介?」というほどの意味で紹介してあった。オイラは萩原魚雷好きなので、オイラは存在を全く知らなかったので、即!買う買う!買うぞ!とネット検索したらBOOK・OFF(ご指定いただいた検索条件に該当する商品が見つかりませんでした)メルカリ(借家法の法律本ばかりがズラリ―)日本の古書探索(該当件数0軒)コクテイル書房(完売)ヤフオク(条件に一致する商品は見つかりませんでした)え~!どうして?渋すぎる。


つげ義春が語る 旅と隠遁  筑摩書房2024年4月

2024-06-09 | 

タイトルのとおりで過去50年にわたるつげ義春さんの対談集です。6月下旬にも続巻で「マンガと貧乏」が発売されます。つげ義春さんの漫画は、50年、いや100年経過しても時代とともに残ってゆくマンガだと思います。


デズモンド・モリス(日高敏隆訳)著  年齢の本  平凡社1985年刊

2024-06-07 | 

0歳~100+α歳までの人間の成長と歳をとってゆく過程が1歳ごとに書いてある。そして各年齢で亡くなった知名人の記載がある。山田風太郎著「人間臨終図鑑」と違う事は、各年齢での功績も書いてある事です。例えば、3歳をみてみるとアメリカの俳優ピーターフォ-ク(TVドラマ・刑事コロンボ)が右眼に腫瘍ができて失明とある。36歳では、アドルファ・ヒットラーが獄中生活のなかで「我が闘争」執筆している。そして36歳でマリリ・モンローが睡眠薬バービチュレートの過剰服用で自殺と報道されたが、今も暗殺ではないかと取りざたされている等・取り上げられている人物は政治・芸術・スポーツ・歴史と多様な人々が記載されている。日本人も足利義政~黒澤明~泉重千代等登場する。訳者もあとがきで三島由紀夫が55歳で割腹自殺と記載があるが、誤りであるが原著者の記載どうりとなっている。本当は45歳の誤りである。自分の年齢と照らし合わせて読んでいける面白い本でエピソードも満載です。

 

 

山田風太郎著  人間臨終図巻(上・下) 徳間書店1987年刊 - 石川 博雄(記憶の作り方)Hiroo Ishikawa (How to make the memory)

山田風太郎といえば忍法帖の奇妙奇天烈な世界だが、人間臨終図鑑は淡々と人が死んだことを伝えている。読んでいくうちに我が身と照らし合わせて読んでいる自分がいる。作者...

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椎名誠著  ロシアにおけるニタリノフの便座について 新潮文庫1990年刊

2024-06-04 | 

ブック・オフで店舗受け取りで110円だった。トイレのい話とは関係が無いが、110円の本はやっぱりページの中身が茶色く変色していた。

 

 

米原万里著(写真・山本皓一)  マイナス50℃の世界  角川ソフィア文庫2012年刊 - 石川 博雄(記憶の作り方)Hiroo Ishikawa (How to make the memory)

米原万里(1950~2006年)の処女作で少年少女向(清流出版2007年刊)を再構成した文庫本。1782年にシベリアへ漂着して1793年に江戸へ戻った大黒屋光太夫の足跡をたどるTBS取...

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上記の「マイナス50℃の世界のあとがき」に米原万里さんがトイレの話を書かなかったが、それで椎名誠さんは「ロシアにおけるニタリノフの便座について」書いてしまったとある。読みたい!是が非でも読みたいとネットで古本を購入!南から北まで糞の話で満載です。:::一冊丸ごとトイレの話ではありませんよ!

(1985年)のロシアのホテルトイレは汚い。便座が無い。自分の部屋だけだろうと思っていたらスタッフ全員の部屋すべて便座が無かった。そしてレストラン・公共トイレ・空港トイレは糞まみれだと書いてある。飛行機のトイレまで匂うらしい。ロシアの飛行機には立ち見席という聞いた事も見た事も無い席があるという話は「マイナス50℃の世界のあとがき」に書いてある。

そして本書のあとがきは妹尾河童さんが「椎名家の便座は木製のワッパである」と上から俯瞰図の絵もオマケで付いている。


米原万里著(写真・山本皓一)  マイナス50℃の世界  角川ソフィア文庫2012年刊

2024-05-28 | 

米原万里(1950~2006年)の処女作で少年少女向(清流出版2007年刊)を再構成した文庫本。1782年にシベリアへ漂着して1793年に江戸へ戻った大黒屋光太夫の足跡をたどるTBS取材(1984年)のリポーターとして椎名誠。同時通訳ができる通訳として米原万里が選ばれた。本書は米原万里ワールドの特徴の鋭いツッコミと下ネタはありません。解説は椎名誠さんが書いています。米原万里はロシアに降り立ったら取材班一人一人にロシア名を付けた。アレキサンドル・シナメンスキー・ネルネンコは椎名誠・・・さっそく親分肌を発揮していたようです。

PS 椎名誠著 シベリア追跡 小学館1987年刊を現在読んでいますが、同時通訳米原万里はまだ登場していません。


東京人  つげ義春と東京  2024年6月号 都市出版株式会社

2024-05-27 | 

つげ義春さんはオイラの青春時代をよみがえらせる唯一の漫画家です。何が何でも「つげ義春」を購入してしまうのです。リアルタイムで月刊ガロでつげ義春さんの代表作「赤い花」を読んだ時は衝撃を受けました。もう50年以上前になります。掲載のガロは大事に大事に秘蔵したつもりなんですが、捨ててしまったのか?いつのまにか手元にありません。本雑誌にはつげ義春さんが撮った写真が数枚掲載されています。この表紙になっている写真は、1991年に写真家・北井一夫さんが多摩川土手で撮影。いいね!最高!


セツコ・山田著 セツコ・山田の猫三昧①②  ペットライフ社1995年刊/2000年刊

2024-05-23 | 

オイラがハマっている米原万里著「打ちのめされるようなすごい本」文春文庫(書評集)に本書が紹介されていたので中古本をネット購入した。犬1匹と猫8匹(家は出入り自由)の暮らしが克明に面白く描かれたいる。おす猫達がカーテン・本棚・靴の中・ガスストーブ・オシッコをして匂い付けをする行為のことが描かれたいて、安心したというかやっぱりなぁ・・・という「ほっ」とした思いです。PS セツコ・山田さんのめす猫も匂い付けをするそうです。本書をよんでいくと猫を飼っている人は「そうそう!わかるわかる」と納得することばかりです。