扉の前で

集中するのって、体力が必要です。朝から夜まで休憩無しに集中した日は、達成感と疲労感で抜け殻状態。
そういう時は、夕食後にのんびりと歩きます。背筋を伸ばして、暗いから恥ずかしくないし、肩をグルグルしたりして。
そんな時に、扉の閉まった妙見さんの前で、一心にお祈りしている仕事帰りのスーツ姿の男性を見ました。
鞄を足元に、姿勢を正し、首を垂れて、長い間お祈りしていました。
どんな事情があるのかな。大きな背中の立派な体格の方でした。
妙見さんは「勝海舟が幼少時に犬にかまれて重傷を負い、父・小吉が願掛けをした」ので有名です。
子供や家族のことをお願いしているのかな。あの背中から必死の思いが感じられました。
扉の向こうの妙見さん、あの人の願いを叶えてあげてくださいね。