折々のうま-当たらぬでもなし

がんばる、寄り添う、安全安心、ふれあい、にぎわい…これぞバカの判別式

ポスト資本主義社会

2010年07月18日 14時28分59秒 | 社会
タイトルを見て、私を代々木系の人と勘違いする人がいるかもしれないが、
P.F.ドラッカーの名著である。

大川法先生が霊言されてしまったので、トンデモ本だと思っている人もいるようだが、
中身は至ってまとも、格調高い社会思想の名著である。

氏の著者は他にも多数あるが、日本について度々触れられており、
今後、日本は特異性によりかつてない困難に直面するであろうこと、
しかしその日本の特異性こそが、次世代の希望となることが再三述べられている。

私はブームになる前から、「マネジメント」を皮切りに殆どを読破し、
上田惇生氏の兄弟弟子を自称しているが、20年前などは地方の本屋で
「ドラッカーを探している」などといっても、サッパリ通りが悪かった。

今読み返して思うのは、氏の日本評は痛切で、耳に痛いことも多いのだが、
知日家ゆえの危惧、叱咤であったように思う。

日本政治の混迷はますます深まるばかりだが、日本社会が、氏の期待に応えて、
ゼニゲバ市場原理主義のアンチテーゼとなりうるのか、不安と同時にかすかな
期待を持ちつつ、うっすらセピア色に変わったページを繰っている。

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