AKBの代表曲の話ではない。
大島優子の話でもない。
強いて言えば野球の
先発ローテーションの話だ。
大リーグでは5人でローテーションを組むのが普通で、
日本は6人で組むことが多い。
ローテーション入りできるレベルの投手を6人そろえるのは至難の業で、
失礼極まりない表現だが、「ローテーションの谷間」などという言葉もある。
レベルが高い打線を相手に中4日になる大リーグはきついと思うが、
その分、先発、中継ぎ、押さえといった分業制や投球数を制限して対応している。
かつて、
野茂英雄が大リーグに行ったときに野村克也が、
「17勝するが12敗するようなイメージがあり、実際その通りだが、
差し引き5勝を何とかすれば良いという考えは甘い。
少なくとも32試合のローテを守って投げている投手は貴重で、
そこを見落とすと大変なことになる。」というような趣旨の発言をしていた。
確かに12敗の中には滅多打ちで早々に降板というゲームもあっただろうが、
打線の援護がなかったり、エラーがらみで接戦を落としたというゲームもあっただろう。
勝ち負けが付かないゲームでも、中盤まで野茂がゲームメークした甲斐あって、
最終的にチームは勝ったゲームもあっただろう。
チームの投手力が潤沢で新陳代謝が必要なら話は別だが、
年棒の出し惜しみが主眼なら、甚だ危険な賭けで、
野茂の放出後、
近鉄は低迷する。
17-12=5と我々凡人は考えがちだが、
実際には野茂が登板した32試合のやり繰りに汲々とし、
チームはそのすべてを落とすような戦績となってしまった。
先発で故障がちの5勝0敗と17勝12敗はまるで価値が違うということだ。
黙々とローテを守る投手は貴重で、その価値は差し引きだけでは計り知れない。
御社の野茂英雄を腐らせてはいないだろうか。