サロンのお客様で、店を構える事なく、雑誌などでのヘアメイクの仕事をしている女性がいる。
私は女性誌を読まないのでヘアメイク関係の情報は、全部彼女から得ている。
「最近の女性の好みは色白か色黒か」と尋ねたら、ここ何年も色白が流行で、それも人形のような肌が人気だという。
毛穴などの肌のへこんだ部分を埋め込むように下地を塗ったり、ラメが入ったパウダーを使って光の反射を利用してへこみを目立たなくする。
といってもメイクでごまかすのには限界があるのだが、最近は雑誌のグラビアの場合は、CG処理でいくらでも肌を綺麗に見せることが出来るらしい。
「だから顔立ちが良ければ、肌に多少、トラブルがあるモデルさんでも大丈夫なんです。いくらでも修整できるから、もち肌は関係ないんです」
彼女の話は理解できたが、ただ一つ、分からないのは、修整出来るから、もち肌は関係ないという部分だった。
確かに、もち肌の方が写りはいいだろうけれど、文脈が何だか変だ。
どういう意味だろうかと考えていたら、彼女のいう「もち肌」とは私が思っている「餅肌」ではなく、生まれ持った「持ち肌」という意味だったのである。
「持ち肌」という言葉を初めて聞いたので、それは普通に使われているのかと尋ねたら「そうですよ」っとサラッと返された。
もち肌と言えば、「餅肌」しか知らなかった私は「へええ~」と感心してしまった。
それ以後も知らない言葉が沢山、出て来た。
「手ぶら」というのは、手に何も持たないことであるが、グラビアアイドルが海外に水着撮影に行き、「開放的な気分になって、手ぶらで撮影してもらいました」と言っていた。
確かに手ぶらだと開放的な気分になるかもしれないが、両手に何も持ってないポーズについて、そんなに特別に話す必要があるのだろうか?
首をかしげていたら、それは「手ぶら」ではなく、両手で裸の胸を隠す、つまり手にブラジャーの役目をさせる「手ブラ」だったのだ。
「フルボッコにしてワンパンいれる」という言葉も分からなかった。
「フルボッコ」は昔、読んだ、佐藤さとる作「誰も知らない小さな国」のコロボックルの親戚で「ワンパン」は最近、イヌのスイーツがあるから、イヌ用のパンかと思ったが違っていた。
「フルボッコ」は相手をボコボコに殴ることで「ワンパン」は「ワンパンチ」の略だった。
ほのぼのとした童話と動物などではなく、相手をボコボコに殴った上に、もう一発パンチをくらわすという意味だったのだ。
最近の言葉は本当に分からない。
ぼーっとしているとどんどん、置いていかれそうだ。これからも世の中には色々な新しい意味を持つ言葉が登場してくるだろうけれど、ハッキリ言ってその変化について行ける自信もないし、ついて行く気もサラサラ無い。
はぁぁ~( ;∀;)
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