知り合いでスポーツが大好きな人がいる。
彼女は、学生時代もスポーツをしていたが大人になり、ジムに通い、今はヨガに凝っている。
テレビで観る番組もスポーツ関係の番組ばかりで話題もそれが多い。
私が「スポーツなんてどこがいいんですか?」と聞いたら呆れられた。
「見てて面白いじゃない。ドラマみたいに決められたストーリーがなくて、何が起こるかわからないのがいいし」
「ええーーっ、他人がスポーツしているのを見て楽しいですか?」と私。
私は中学生の時は卓球部の部長だった。
区の大会で2回戦で必ず負ける部だったけれど、ランニング、うさぎ跳び、素振り1000回など、へっとへっとになるまで運動していたものだった。
でも今は近所ではなく、隣町に往復40分ほどかけて徒歩で買い物に行くのと、思い出した時に下半身強化のスクワットを一日10回やるくらいである。
ジムにも通っていない。
だから様々な競技のワールドカップも野球も、箱根駅伝も各地で行われる主要なマラソンにも興味がない。
なので世界の一大イベントである、オリンピックにも無関心だ。
勿論、スポーツに興味の無い人は私だけではない。皆がスポーツ好きになる必要もない。
知人に、どうしてスポーツが好きなのかを聞いてみると、常人と比べて、レベルが違う能力があるだけではなく、尋常ではない努力をし、その過程や人生で苦労もし、その上、晴れ舞台で勝つことを義務づけられた人を見て感激したいのだそうだ。
ここぞという山場では胸がドキドキするらしい。
力道山の時代にはプロレス中継で興奮してショックで亡くなる高齢者がいたけれど、自分もそうなるのではないかと気が気でないらしい。
しかし全く関心がない私は「結果はニュースで十分なんでは?私は興味がないから、それも見ないけど」・・・私は自分自身に一番興味、関心があるのかも??
「だいたい、相撲は太った裸の男がもみ合っているだけだし、野球なんて木の棒で球を打つだけでしょ」と、とどめの一発を出した。
知人は何も言い返せなかった。
マラソンを見れば、「延々と走っているだけ」
サッカーを見れば、「球を蹴って網が張られた枠の中に入れるだけ」としか思えない私なのだ。
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