女性誌に「おまけ」が付いて売られるようになったのは、いつ頃からだっただろうか?
うちの両親は昔人間なので「烏合の衆になるな」「おまけで釣られるような人間になるな」と、しょっちゅう言っていたし、そのように躾けられた。
そうは言われても子供の頃は、やっぱりおまけが欲しくて、グリコのキャラメルは買ってもらった。
当時、母が読んでいた婦人雑誌には、おまけのような付録がついていたけれど、編み物、和裁、料理の冊子だったと思う。
女性誌のおまけはポーチ、バッグなど、デザイナーやメーカーとのコラボや、オリジナルで、その雑誌を買わなければ手に入らない物ばかりらしい。おまけ目当てで雑誌を買い、中身はろくに読まないといった人も多いと聞いた。
以前、子供向けのチョコレートにキャラクターのシールが封入されていてレアもの欲しさにチョコレートを山ほど買い、本体は捨ててシールのみを集めるのが問題になった覚えがあるが、それと似たようなものなのだ。
街を歩いていると何人もの女性達が同じ柄とロゴのバッグを持っているのを見た。
店で売っているものほど立派ではなく、手作りであんなにバッグを持っているわけがないと首をかしげていたら、それが、おまけだったのである。
沢山の人が同じ物を持っているのは嫌じゃないのだろうかと思うのだけれど、彼女達はそうではないらしい。
相当、気に入っているのか、薄汚れているのに持ち続けている人もいた。
傍で見ていると、沢山の女性が同じおまけを喜んで、持っている状況に疑問を感じてしまう。
おまけを付けた女性誌は売上倍増だそうである。
それだけ、おまけに釣られる女性が多いわけだ。
私がお金を出して買ってあげているわけではないから、まあ、いいのだけれど、ちょっと嘆かわしい。
そして先日、本屋に行ったら、唯一、たまに購入していた雑誌まで、おまけを付けるようになっていた。
それを見た途端、「あぁ、おまえもか・・・」と気持ちが萎えてしまった。
そして「さようなら~」と悲しい気持ちで、その場を立ち去ったのだった。
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