■福島第一原発 吉田前所長食道がん
東京電力は九日、病気療養のため一日付で退任した福島第一原発の吉田昌郎(まさお)前所長(56)の病名を食道がんと発表した。事故発生以降の被ばく線量は計七〇ミリシーベルトで、緊急時被ばくの上限(二五〇ミリシーベルト)の枠内。東電は事故による被ばくとの関連について「被ばくから食道がん発症までの潜伏期間は最低でも五年で、因果関係は極めて低い」との放射線医学総合研究所(千葉市)の見解を明らかにした。
吉田氏は三月十一日の事故発生から八カ月にわたって福島第一原発で陣頭指揮を執り、十一月二十四日に入院した。
記者会見した東電の伊藤真一原子力・立地業務部長によると、吉田氏は九日午前、療養の合間を縫って福島第一原発を訪れ、収束作業に当たる東電社員や下請け会社の作業員らにあいさつをした。
「病気についていろいろな臆測を呼び迷惑をかけている」として病名を明らかにした。
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東京電力は九日、病気療養のため一日付で退任した福島第一原発の吉田昌郎(まさお)前所長(56)の病名を食道がんと発表した。事故発生以降の被ばく線量は計七〇ミリシーベルトで、緊急時被ばくの上限(二五〇ミリシーベルト)の枠内。東電は事故による被ばくとの関連について「被ばくから食道がん発症までの潜伏期間は最低でも五年で、因果関係は極めて低い」との放射線医学総合研究所(千葉市)の見解を明らかにした。
吉田氏は三月十一日の事故発生から八カ月にわたって福島第一原発で陣頭指揮を執り、十一月二十四日に入院した。
記者会見した東電の伊藤真一原子力・立地業務部長によると、吉田氏は九日午前、療養の合間を縫って福島第一原発を訪れ、収束作業に当たる東電社員や下請け会社の作業員らにあいさつをした。
「病気についていろいろな臆測を呼び迷惑をかけている」として病名を明らかにした。
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早いものでもう12月になってしまいましたが、もし、3月15日、東京電力が福島から撤退してしまったら、今の日本ではなかったでしょう。
「週刊朝日」8月19日号がいまも手元にあります。
「菅直人が3・11後のすべてを語る」と大きな見出しで書かれています。
本当に修羅場であったことは事実です。菅さんの危機感は、事故現場の状況はもちろんですが、東電や保安院から上がる伝言ゲームのような情報の不透明さ、ずっと盤石と見せかけていた組織があまりにも頼りなかったことにもありました。
直接乗り込んだのは、そのためでもあったのでしょう。
菅さんは、吉田前所長にあって初めて、「やっと匿名で語らない人間と話ができた」と、そのインタビューでも述べています。
また、これは菅さんの別の発言で知ったことですが、15日未明、東電が現場から撤退したいと言った時、吉田前所長ただ一人が「まだ、やれる」と菅さんに言ってくれたのだと。
吉田前所長、あなたの一言で、日本は救われました。
あの時、現場では、たくさんの方たちが命がけで、事故と立ち向かってくださいました。
緊張と不安の中、でもきっと乗り越えられるはずだと、人を信じ、日本を信じていたあの日々のこと、私はずっと忘れないと思います。
気になる放射線の影響に関しては、新聞記事によると、
「被ばくから食道がん発症までの潜伏期間は最低でも五年で、因果関係は極めて低い」との放射線医学総合研究所(千葉市)の見解であるということです。
人の体の中では、ガン細胞は常に生まれては免疫力によって、消えてゆきます。
しかし、過剰なストレス状態おいては、免疫力もうまく働かずガン細胞が育ってしまうこともあります。
あの日以来9カ月近くずっと、どれだけ沢山の重責を、私たちはあなたの肩に乗せてしまったことでしょう。
本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。
今後は、どうぞ心おきなく病気治療に専念され、無事全快されますようにお祈り申し上げます。
★関連記事
「週刊朝日」の菅直人インタビューを読んで
もともと「やらせ」は得意な、電力会社や保安院。
吉田元所長に、よけいなことをしゃべられたらかなわんと、先回りした吉田批判でしょうか。
(菅バッシングの時は、批判の矛先を総理だけに必死に向けようとした勢力があったことは確かです。)
事故処理に税金が使われるのも、癪に障るけれど、もともと国策として国主導で原発は作られたわけですから、国が責任をとるしかないのかもしれません。
その時はもちろん、おっしゃるように、脱原発政府によるものですよね。
イラク戦争にしろ、原発にしろ、原因をつくった人は、今は安全な場所で知らんぷりしています。
吉田所長や細野さんは、たまたまのめぐりあわせでそこにいただけなのに、被害を食い止めようと、文字通りの命がけの毎日でした。
誰が、人として尊敬できるか、小汚いか、一目瞭然ではありますね。
入院されてから「所長は現場での操作を知らなかった」とか「指揮命令系統に乱れがあった」など、東電の事故調査中間報告をきっかけに続々と所長批判が飛び出しています。病気が本当だとしても、事実上の「口封じ」状態になっています。
こういう東電の言動を、両親の田舎では「こきたない」といいます。今後いつまでも原発を任せるわけにはいきません。
やはり、脱原発政府による国営化でしょうか。
できれば、現代医療一辺倒でなく、代替医療や東洋医学など、複合的に取り入れて治療にあたっていただきたいです。
・・・私がそれを言う立場にはありませんが。