この日は、原宿駅から 神宮の内苑へ、御社殿へと進んできました。
御社殿の左側に御神木の夫婦楠があります。
樹齢100年の夫婦楠は
幹回りは366cmと317cm、高さは17mだそうで
2本のクスノキの枝葉が同化して、均整の取れた1本の巨木に見えます。
ロープが張り巡らされていて、幹には近づけません。
同じ日に他の場所で撮った クスノキを。
「永遠の杜」を目指して そのほとんどを全国からの献木により造られた森は
歩いていると照葉樹が目につきます。
神社らしい サカキを載せておきましょう。
低山ではヒサカキはよく見るものの、サカキは馴染みが薄いのですが
あるいは、気づかないだけかもしれません。
今は結実の季節、何とかお花らしく見える一輪が残っていました。
常緑樹のお花は地味で目立たないため
気が付くと 実になっていることがほとんどです。
ムクノキの葉は 紙やすりのようにザラザラした手触り。
こちらも実ができています。
エノキも結実
クワ科のカジノキは
手にとれるところに枝が伸びていたので
よ~く観察
葉は不規則に切れ込んでいます。
表面にも裏面にも 毛がいっぱいで、触るともさもさした感じ
枝(本年枝)と葉柄を見ると ビロード状の毛で真っ白です。
そして、大きな托葉。
雌雄別株。実は赤くなるようです。
林床に 菌従属栄養植物が出ていました。
タシロランは あちこちに出ていて、林内の遠くには群生も。
花には遅く、種子をほぼ散布し終えた株もありました。
マヤランは 開き始めです。
目を惹く草本の花は ほとんどなく
ヤブミョウガとノカンゾウ、ネジバナ が見られるくらいのなかで
ガガイモが咲き始めています。
日本神話で スクナビコナの神が乗ってきた 天之蘿摩船(あまのかがみのふね)は
ガガイモの実を2つに割った小さな舟のことだそうですから
こちらも 神社に関係ありですね。
もしかしたら、ここでは実をつけるまで 草刈りされないのかな?
近くだったら確かめてみたいですが。
最後は この虫にしておきましょう。
体全体が美しい輝きを放つ ヤマトタマムシです。
ヤマトタマムシは、前出のエノキに寄ってくることが多いそうで
以前 近所のエノキの近くで、息絶えた成虫を見つけたことがあります。
動きまわるタマムシは 光の角度によって色が変化して見えて
やはり「玉虫色」でした。
と、都心まで出かけての植物観察も
なかなかに面白くて楽しいものでした。
明治神宮は学生時代に樹木学実習で出かけたのが最初です。
実習がつまらなくて、逃げ出したかったですが単位がもらえないので我慢していました(笑)
ただ、今思うのは真面目に受講すればよかったと。
後悔先に立たずとは、まさにこのことです。
冒頭の御神木の夫婦楠の、参拝の人と比べてもなんと立派な巨木ですネー
ずいぶん前ですが 参拝した折、御神域で役割を終えた
御神木(楠)から作られた木鈴を授かりました。
コロコロと響きなんとも癒されます(*^-^*)
「永遠の杜」の木々・・・100年の歳月 更にもっと先を考えて造られてゆくのですね。
タマムシの玉虫色が美しい~
都心でありながら自然の豊かさを感じます!
なるほど、そうでしたか。
徒然写真帳管理人さんは樹木がご専門でしたね。
ここにはいろんな樹種があるし、また森づくり理念や成果を目の当たりにできて
とても良い実習場所だったのではないかと、素人ながら私も思います。
真面目に受講すれば。。 と仰ってますが
若い頃は、知識の吸収がよく自然と頭に入っているのではないでしょうか。
基礎から学ばれた方はやはり違いますしね。
御神木(楠)から作られた木鈴だなんて、素敵なものをいただけましたね。
何と言っても、自然のものは癒し効果がありますよね。
明治神宮も他もですが、緑がいっぱいの場所は落ち着きますね。
照葉樹の効用もあるのでしょうか。
四季による変化があまり感じられないため、普段は冷たく接することが多いのですが
今日もシンジラレナイ暑さでとてもとても出かける気になれません。
この日もけっこうな暑さでしたが、緑の多い場所はやはり涼しく感じました。
子供の頃、
近くのケヤキ並木でよく見たようないい加減な記憶。
当時のケヤキは直径1m以上の巨木でその幹にたかってました。
あらら、タマムシって佐久にはいないんですか?
てっきり、北海道以外にはいるのかと思ってました。
成虫はエノキやケヤキなどを食べるそうですね。
日中にやってきて交尾などもするらしいです。
なので、いい加減ではなくて、ちゃんとした記憶なのではないでしょうか。
きれいな虫は子ども心にも印象的だったのかも・・。