最近、記憶力が無い。
時々思う。
俺自身が気付かないうちに、
記憶を食ってるヤツが居るんじゃないのか?
誰かがこっそり持ち去って、
どっかで売ってるんじゃないのか?
けど、きっとそんな事は無いだろう。
だって俺の記憶なんて売ったところで
たいした値段は付かないだろうから。
俺の記憶は俺が使ってこそ価値があるものだから。
最近老人どもが邪魔だ。
時々思う。
彼らは生きてるのでは無くて、
生かされているのでは無いか?
社会的な保険が無くても、
彼は自力で生きていけるだろうか?
生きよう生きようとあがくだろうか?
じつわ死ねないから生きてるだけなんじゃないだろうか?
今度老人に会ったらこっそり聞いてみよう。
「ホントは生きてるのがつらいんじゃないですか?」
「ホントは死んでもいいと思ってるんじゃないですか?」
YESと答えたヤツには自殺してもらおう。
NOと答えたヤツには他殺がお似合いだ。
50の心臓を持ってるヤツが言った。
「俺は心臓が50個あるからお前よりも先輩なのだと」
俺は言ってやりたかった。
「俺の22個の心臓がお前の50個の心臓より弱いと誰が決めた?」
「くだらないヒューマニズムで先輩顔するな!」
と。
けれど俺には言えなかった。
彼の銃には50発の弾があり、
俺の銃には22発しか弾が無かった。
だから俺は撃つのはやめておいた。
まだ時期が早すぎる。
もう少しだけ、射撃が上達したら今度こそ勝負してみよう、
その時は相手の心臓が60個だろうと、
撃ち抜けるかもしれない。
こんな時、俺は思う。
俺に防弾チョッキがあったならあの時発射していたかもしれない。
俺に防弾チョッキがあったならあの時ヤツは死んでいたかもしれない。
けれど一つだけハッキリしている事がある。
ヤツはいずれ死ぬ。
できればその時は俺の手で殺すのではなく、
病気で苦しみながら死んでいって欲しい。
その時は俺に頼って欲しい。
俺は医者だから。
でも俺はその時、彼を助けることは無いだろう。
例え彼が密かに俺の命を救っていたとしても
俺が彼の命を救うことは無いだろう。
医者の俺に言えるセリフはたった一つしか無いのだから。
「残念ながら手遅れです、どうしてもっと早くに言ってくれなかったのですか?」
ヤツは気付いていない。
あの病気の原因が俺にあることを。
最近記憶力が無い。
特に悪いことをした記憶がない。
もしかしたら俺は自分が思ってるよりもいい人なんじゃないのか?
もしかしたら俺はとてもいい医者なんじゃないのか?
俺は患者に薬を与えてにっこりと笑う。
「大丈夫ですよ、きっと治ります」
「大丈夫ですよ、薬がありますから」
「大丈夫ですよ、病気なのはあなただけではありませんから。」
けれど俺は知っている。
医者だから知っている。
ホントはね、治る病気なんて一つも無いのさ。
お前らが飲んだ薬は俺が作ったのさ。
だから治るハズないだろう。
だって俺は病気なんだもの。
時々思う。
俺自身が気付かないうちに、
記憶を食ってるヤツが居るんじゃないのか?
誰かがこっそり持ち去って、
どっかで売ってるんじゃないのか?
けど、きっとそんな事は無いだろう。
だって俺の記憶なんて売ったところで
たいした値段は付かないだろうから。
俺の記憶は俺が使ってこそ価値があるものだから。
最近老人どもが邪魔だ。
時々思う。
彼らは生きてるのでは無くて、
生かされているのでは無いか?
社会的な保険が無くても、
彼は自力で生きていけるだろうか?
生きよう生きようとあがくだろうか?
じつわ死ねないから生きてるだけなんじゃないだろうか?
今度老人に会ったらこっそり聞いてみよう。
「ホントは生きてるのがつらいんじゃないですか?」
「ホントは死んでもいいと思ってるんじゃないですか?」
YESと答えたヤツには自殺してもらおう。
NOと答えたヤツには他殺がお似合いだ。
50の心臓を持ってるヤツが言った。
「俺は心臓が50個あるからお前よりも先輩なのだと」
俺は言ってやりたかった。
「俺の22個の心臓がお前の50個の心臓より弱いと誰が決めた?」
「くだらないヒューマニズムで先輩顔するな!」
と。
けれど俺には言えなかった。
彼の銃には50発の弾があり、
俺の銃には22発しか弾が無かった。
だから俺は撃つのはやめておいた。
まだ時期が早すぎる。
もう少しだけ、射撃が上達したら今度こそ勝負してみよう、
その時は相手の心臓が60個だろうと、
撃ち抜けるかもしれない。
こんな時、俺は思う。
俺に防弾チョッキがあったならあの時発射していたかもしれない。
俺に防弾チョッキがあったならあの時ヤツは死んでいたかもしれない。
けれど一つだけハッキリしている事がある。
ヤツはいずれ死ぬ。
できればその時は俺の手で殺すのではなく、
病気で苦しみながら死んでいって欲しい。
その時は俺に頼って欲しい。
俺は医者だから。
でも俺はその時、彼を助けることは無いだろう。
例え彼が密かに俺の命を救っていたとしても
俺が彼の命を救うことは無いだろう。
医者の俺に言えるセリフはたった一つしか無いのだから。
「残念ながら手遅れです、どうしてもっと早くに言ってくれなかったのですか?」
ヤツは気付いていない。
あの病気の原因が俺にあることを。
最近記憶力が無い。
特に悪いことをした記憶がない。
もしかしたら俺は自分が思ってるよりもいい人なんじゃないのか?
もしかしたら俺はとてもいい医者なんじゃないのか?
俺は患者に薬を与えてにっこりと笑う。
「大丈夫ですよ、きっと治ります」
「大丈夫ですよ、薬がありますから」
「大丈夫ですよ、病気なのはあなただけではありませんから。」
けれど俺は知っている。
医者だから知っている。
ホントはね、治る病気なんて一つも無いのさ。
お前らが飲んだ薬は俺が作ったのさ。
だから治るハズないだろう。
だって俺は病気なんだもの。