嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

寒い

2000年11月23日 18時19分15秒 | 駄文(詩とは呼べない)
俺は寒いのがすごく嫌いだ。
嫌いなモンは嫌いなんだよ!

今年もまた冬が来た。
寒い。
冬になると雪山を思い出す。
あの頃の雪山を。
とても寒かった。
寒さは死に繋がっているから寒いのかもしれない。
人が死ぬということはゼロになるという事だから。
だから俺は寒いのが嫌いだ。
幽霊に会うのも嫌いだ。
寒くなるから。
幽霊が嫌いなんじゃないさ。
だって彼らはおとなしいもの。
寒いのが嫌いなんだよ。
銃口を構えられたときにクる、あの寒さに似ている。
思わず俺は固まってしまう。
動けなくなる。
運動してた電子も怖くて固まってしまうから、
余計に寒いのかもしれない。

動き続ける事が生きることなら、
俺は既に死んでいるのかもしれない。

忍者は俺に金縛りをかけていった。
あの時から俺は止まったまんまだ。
俺の成長はあの時止まった。
時の流れも止まったままだ。
今、こんなにも悲しいのは、
悲しいままで止まったからだろう。
今、こんなにもつらいのは
あの時から何も食ってないからだろうか?
今、こんなにも寒いのは
ここがあの雪山だからだろう。

どうして俺はまたこの雪山に来たのか。
何故こんな寒い場所にわざわざ来てしまったのか。
考え続けても解らなかった。
解るはずも無かった。
けれど目の前にあの忍者が居るから
俺は知ってしまった。
俺はずーっと雪山に居たんだ。
そして今も動けずに居る。
ホントの事に気付いたとき、俺はゾッとした。
また背筋が寒くなった。

だから・・・

俺は寒いのがすごく嫌いだ。