大阪市北区で行政書士・海事代理士・マンション管理士を営んでいる原田行政書士法務事務所の駅ブログ

主に学生時代から撮り続けている全国の駅の写真等をブログで毎日公開しています。

今日は大津事件記念日!

2016年05月11日 | 今日は何の日

5月11日は大津事件記念日です!

1891(明治24)年5月11日の昼過ぎ、滋賀県滋賀郡大津町(現・大津市)で、日本を訪問中のロシア帝国皇太子・ニコライ(後のニコライ2世)が、沿道を警備中の警察官・津田三蔵にサーベルで突然切りつけられて右側頭部を負傷する事件(大津事件)がありました。

まだ発展途上の国だった当時の日本は、何とか欧米の植民地にならずに済んでいたものの、列強の1つであるロシアに軍事的に対抗する力を持っていなかったため、今回の事件(大津事件)で日露関係が悪化しロシアから賠償金や領土の割譲まで要求してくるのではないかと危惧した日本政府は、この事件を管轄する裁判官に対して旧刑法116条の『天皇・三后・皇太子に対し危害を加え、また加えんとしたものは死刑に処す』という『大逆罪』を類推適用するよう働きかけました。

しかし、時の大審院院長(現在の最高裁判所長官)の児島惟謙は「法治国家として法は遵守されなければならない」とする立場から、「刑法に外国皇族に関する規定はない」ので津田の行為は大逆罪の構成要件に該当しないとの信念のもと、政府の圧力に反発しました。

そして事件発生から16日後の5月27日、一般人に対する謀殺未遂罪(旧刑法292条)を適用して津田に無期従刑(無期懲役)の判決が下されました。

この事件は、行政の干渉を受けながらも司法の独立を維持し、まだ曖昧だった大日本帝国憲法の三権分立の意識を広めた近代日本法学史上重要な事件とされ、国際的には日本の司法権に対する意識を高めることとなりました。



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