ネイチャー・コンタクト ~ 自然とディープにふれあおう ~

アフターや休日にふれあう、いろいろな自然。ネイチャーコンタクト・フォトブログです。

ホウネンエビ飼育中

2015年06月14日 | 5.日記

水田の中にホウネンエビの群れを見つけました
メスが既にお腹に卵を抱えています
(白いツブツブが卵で、メスが卵を持っているのです。)


横浜市内の水田で今年もホウネンエビを見つけました。

この水田でホウネンエビを確認したのは去年のこと。
あるプールでヤゴ救出を行なった際、参加者の方が、
「近くの水田にいたのですが、何でしょう。」と捕獲
したものを見せてくれたのです。

それが、それまで私は図鑑でしか見たことのなかった
このホウネンエビでした。
この時は、まさか横浜にいるとはと驚きました。
というのもエビ類は農薬に弱いため、農薬をまいてい
る水田にはまず現れないからです。

お米の豊作の年に現れるという言い伝えがあり、この
名がありますが、英語名もフェアリーシュリンプという、
縁起の良いエビの仲間です。

ホウネンエビは毎年、5月下旬から6月の約1ヶ月間
しか見られません。
6月に産卵を済ませると死んでしまうのです。

稲刈り直前になると水田に入れられていた水は止められ、
秋冬になると水田の土は完全に干からびています。
それでもホウネンエビの卵は休眠したまま生き続けます。
そして翌年になり、稲の植え付けのころに再び水田に水
が入って、その水温が温かくなると、卵が目覚めて孵化し、
再び姿を現すのです。

日本の稲作文化に適応して世代をつないできた、不思議な
エビです。



水槽の中で泳ぐホウネンエビ
足が上に付いているのは、仰向けになって泳いでいるからです。
上にいるのがメスで、卵を持っているのがわかります。
下にいるのがオスで、頭部に太い突起物があるのがわかります。
(調べてみるとこれは触覚とのことでした。)
卵を産んだら水槽の底に敷いた赤玉土を乾燥させて保存し、
来年になったら孵化させるようにチャレンジします。