昨年の箱根への一人旅がたいへん満足の行くものだったので、その時に今年も行くと決めていました。
目的は主に
1.父母や先祖の供養を兼ねた大文字焼きの観賞。
2.同様に、子供のころ父母に連れられて巡った、思い出のある箱根の各地を巡ること。
3.特に湿生花園では植物の勉強もすること。
の三つですが、当然のことながら写真を撮ることも前提として入っていました。
子供のころの思い出と、昨年の様子を交えて、今回の旅をまとめていきたいと思います。
・1日目の15日
夜勤明けで帰宅してから一休み。
その後に旅支度をしての出発となったので、箱根に着いたのは夕方です。
予約を取っていた湯本の旅館で温泉に浸かってから、強羅へと様子を見に行きました。
箱根に行ったというと「ロマンスカーで行ったの?」と聞かれることが多いのですが、横浜在住の私にとってロマンスカーは無縁のもの。
横浜駅に出て東海道線で小田原、そして湯本へと向かうのが通例です。
父が「大船の観音様が見えたてきたよ。」と教えてくれ、家族で大船の大きな観音様の像を車内から眺めながら通り過ぎていったのを思い出します。
箱根湯本から強羅へと向かう登山電車の車中。
子供のころの家族旅行では、箱根に着くのは、決まってといっていいほど夕方暗くなるころでした。
そのころ夜の登山電車には、たくさんのガ(蛾)が車内に飛んで入ってきていました。
それが当たり前の時代だったのです。
昆虫が好きな男の子だった私は、それらの蛾の中で目につくものを捕まえて三角紙の中にしまったものです。
オオミズアオやコミズアオ、アゲハモドキなどの蛾を知ったのも、この登山電車の中での経験があったからでした。
今から思うと、両親は「そんなもの気持ち悪いからさわるのよしなさい!」などと言わずに、よく笑顔で私のそんな様子を見守っていてくれたと思います。
そんな登山電車も、今では夜暗くなっても蛾など車中に一匹も入ってはきません。
もちろん、今そんなことがあったら、乗車客が騒ぎ苦情が出るでしょう。
それだけでなく、昔と比べて昆虫たちが激減した印象もあります。
今はそれが当たり前の時代なのかもしれません。
でも、私個人的には、淋しい気がします。
そんな中、昨年はたった1匹の蛾が、登山電車の窓ガラスの外側に止まっているのを見ました。
私としては、それが嬉しかったです。
・2日目の16日
朝早く起きて、湯本から湿生花園へと向かいました。
風雨のある悪天候の中、園内を巡りながら目につく植物の写真を撮っていきました。
その後、強羅へと向かいましたが、ケーブルカーと船が運航休止となっていることが判明。
昼食をとり、いったん宿に戻ることにしました。
夕方、再び強羅へと向かい大文字焼きが始まるまで待機。
また雨が降りそうな雲行きでしたが、降らず、雲も山にはかかっていませんでした。
そして、くっきりと大文字焼きと花火とを見ることができました!
湿生花園で。ミソハギとセセリチョウ。
タデ科のミゾソバという水生植物があります。これは溝に生えるソバのような花を咲かせる植物なので、この名があるといいます。
これに対し、ミソハギは禊ぎハギが由来なのだそう。お盆のころに花を咲かせる植物で、お盆の供物にこの植物を使って禊ぎを行なっていたのだそうです。
同じく湿生花園で。カワラナデシコとツリガネニンジン。
ツリガネニンジンは、私の住む町にもまだ生育しています。しかしながらカワラナデシコは姿を消してしまいました。
復活させたいと思案中です。
緑や花を大事にとは、よく聞かれる言葉です。でもこの言葉と実際とはいかに違うことが目立つことでしょう。
この言葉の中に、野生植物が含まれない事例が目立つのです。
湿生花園では、本当に植物が大事にされていると思います。
強羅の会場ではステージでのショーも行われ、楽しかったです。
写真は歌手のMILLEAさん。
昨年2017年の大文字焼き。雨と雲の中に「大」の字が少しぼやけて浮かび上がりました。
見えていた時間も短く、しばらくすると雲に隠れてしまいました。
そんな天候の中、本当によく決行してくれたと思います。
私にとっては母の亡くなったこの年。中学生のころ最後に家族で訪れて以来、実に何十年ぶりに大文字焼きを見に行ったからです。
今年2018年の大文字焼き。今年も天気は曇りでしたが、「大」の字の刻まれた明星ヶ岳には雲はかぶっておらず、大の字も花火もくっきりと浮かび上がりました。
来年2019年もきっと見に行きます。今度は一人旅でなく、ちゃんと恋人を作って!
・3日目の17日
大文字焼きと湿生花園以外の場所については、全てこの日に期待。
期待通りに朝から晴れていて、大涌谷へと向かいました。
富士山が見えて良かった!もちろん、黒卵も食べました!
桃源台へ出て、船で箱根町へ。
ここで海鮮丼を食べてから、徒歩で元箱根へ。途中、箱根公園や杉並木を歩きます。
元箱根では箱根神社に立ち寄りました。
最後に、船で桃源台へと戻り、ビジターセンターへと立ち寄り、帰途につきました。
登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、船・・・と色々な乗り物を乗り継いで巡るのも、箱根の旅の楽しみの一つ。
写真はケーブルカー車内にて。
乗り物に乗りながらの絶景も、また楽しみ!
ロープウェイより眺める大涌谷の深さと険しさ。乗り物とその落とす影のなんと小さなこと!
背景には雲をかぶった富士山。
●宿について
昨年宿泊した宿も良かったので、今回も予約をしようとしたら、既に満室でした。
箱根総合観光案内所に電話をし、相談に乗ってもらったところ、今回初めての宿を紹介され、そこに宿泊することにしました。
ここは私好みの宿でした。
ただ、箱根と言えば高級旅館を思い浮かべるような一般の方々には、向かない旅館だとは思います。
けれども、利用者は多かったです。
私としては、今後箱根旅行の際には、ここに宿泊したいと思っています。
●食事について
箱根には美味しいものももちろんありますが、お値段高めです。
朝・昼・夕、3食とも全て、こうした食事をとるのは、経済的に負担になると思います。
今回考えたのは、湯本を箱根巡りの拠点とし、朝食と夕食は湯本と目と鼻の先の小田原まで出て食べることでした。
●新たな課題
箱根は古くから温泉地、観光地として知られていて、私も両親に連れられて行っていた子供のころは、そういう場所だと思っていました。
ところが大人になり、近年再び行くようになってわかってきたことは、やはり自然が豊かな土地だということです。
箱根の自然や生きもの。特に湿生植物のことを勉強しに、今後も箱根に通いたいと考えています。
目的は主に
1.父母や先祖の供養を兼ねた大文字焼きの観賞。
2.同様に、子供のころ父母に連れられて巡った、思い出のある箱根の各地を巡ること。
3.特に湿生花園では植物の勉強もすること。
の三つですが、当然のことながら写真を撮ることも前提として入っていました。
子供のころの思い出と、昨年の様子を交えて、今回の旅をまとめていきたいと思います。
・1日目の15日
夜勤明けで帰宅してから一休み。
その後に旅支度をしての出発となったので、箱根に着いたのは夕方です。
予約を取っていた湯本の旅館で温泉に浸かってから、強羅へと様子を見に行きました。
箱根に行ったというと「ロマンスカーで行ったの?」と聞かれることが多いのですが、横浜在住の私にとってロマンスカーは無縁のもの。
横浜駅に出て東海道線で小田原、そして湯本へと向かうのが通例です。
父が「大船の観音様が見えたてきたよ。」と教えてくれ、家族で大船の大きな観音様の像を車内から眺めながら通り過ぎていったのを思い出します。
箱根湯本から強羅へと向かう登山電車の車中。
子供のころの家族旅行では、箱根に着くのは、決まってといっていいほど夕方暗くなるころでした。
そのころ夜の登山電車には、たくさんのガ(蛾)が車内に飛んで入ってきていました。
それが当たり前の時代だったのです。
昆虫が好きな男の子だった私は、それらの蛾の中で目につくものを捕まえて三角紙の中にしまったものです。
オオミズアオやコミズアオ、アゲハモドキなどの蛾を知ったのも、この登山電車の中での経験があったからでした。
今から思うと、両親は「そんなもの気持ち悪いからさわるのよしなさい!」などと言わずに、よく笑顔で私のそんな様子を見守っていてくれたと思います。
そんな登山電車も、今では夜暗くなっても蛾など車中に一匹も入ってはきません。
もちろん、今そんなことがあったら、乗車客が騒ぎ苦情が出るでしょう。
それだけでなく、昔と比べて昆虫たちが激減した印象もあります。
今はそれが当たり前の時代なのかもしれません。
でも、私個人的には、淋しい気がします。
そんな中、昨年はたった1匹の蛾が、登山電車の窓ガラスの外側に止まっているのを見ました。
私としては、それが嬉しかったです。
・2日目の16日
朝早く起きて、湯本から湿生花園へと向かいました。
風雨のある悪天候の中、園内を巡りながら目につく植物の写真を撮っていきました。
その後、強羅へと向かいましたが、ケーブルカーと船が運航休止となっていることが判明。
昼食をとり、いったん宿に戻ることにしました。
夕方、再び強羅へと向かい大文字焼きが始まるまで待機。
また雨が降りそうな雲行きでしたが、降らず、雲も山にはかかっていませんでした。
そして、くっきりと大文字焼きと花火とを見ることができました!
湿生花園で。ミソハギとセセリチョウ。
タデ科のミゾソバという水生植物があります。これは溝に生えるソバのような花を咲かせる植物なので、この名があるといいます。
これに対し、ミソハギは禊ぎハギが由来なのだそう。お盆のころに花を咲かせる植物で、お盆の供物にこの植物を使って禊ぎを行なっていたのだそうです。
同じく湿生花園で。カワラナデシコとツリガネニンジン。
ツリガネニンジンは、私の住む町にもまだ生育しています。しかしながらカワラナデシコは姿を消してしまいました。
復活させたいと思案中です。
緑や花を大事にとは、よく聞かれる言葉です。でもこの言葉と実際とはいかに違うことが目立つことでしょう。
この言葉の中に、野生植物が含まれない事例が目立つのです。
湿生花園では、本当に植物が大事にされていると思います。
強羅の会場ではステージでのショーも行われ、楽しかったです。
写真は歌手のMILLEAさん。
昨年2017年の大文字焼き。雨と雲の中に「大」の字が少しぼやけて浮かび上がりました。
見えていた時間も短く、しばらくすると雲に隠れてしまいました。
そんな天候の中、本当によく決行してくれたと思います。
私にとっては母の亡くなったこの年。中学生のころ最後に家族で訪れて以来、実に何十年ぶりに大文字焼きを見に行ったからです。
今年2018年の大文字焼き。今年も天気は曇りでしたが、「大」の字の刻まれた明星ヶ岳には雲はかぶっておらず、大の字も花火もくっきりと浮かび上がりました。
来年2019年もきっと見に行きます。今度は一人旅でなく、ちゃんと恋人を作って!
・3日目の17日
大文字焼きと湿生花園以外の場所については、全てこの日に期待。
期待通りに朝から晴れていて、大涌谷へと向かいました。
富士山が見えて良かった!もちろん、黒卵も食べました!
桃源台へ出て、船で箱根町へ。
ここで海鮮丼を食べてから、徒歩で元箱根へ。途中、箱根公園や杉並木を歩きます。
元箱根では箱根神社に立ち寄りました。
最後に、船で桃源台へと戻り、ビジターセンターへと立ち寄り、帰途につきました。
登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、船・・・と色々な乗り物を乗り継いで巡るのも、箱根の旅の楽しみの一つ。
写真はケーブルカー車内にて。
乗り物に乗りながらの絶景も、また楽しみ!
ロープウェイより眺める大涌谷の深さと険しさ。乗り物とその落とす影のなんと小さなこと!
背景には雲をかぶった富士山。
●宿について
昨年宿泊した宿も良かったので、今回も予約をしようとしたら、既に満室でした。
箱根総合観光案内所に電話をし、相談に乗ってもらったところ、今回初めての宿を紹介され、そこに宿泊することにしました。
ここは私好みの宿でした。
ただ、箱根と言えば高級旅館を思い浮かべるような一般の方々には、向かない旅館だとは思います。
けれども、利用者は多かったです。
私としては、今後箱根旅行の際には、ここに宿泊したいと思っています。
●食事について
箱根には美味しいものももちろんありますが、お値段高めです。
朝・昼・夕、3食とも全て、こうした食事をとるのは、経済的に負担になると思います。
今回考えたのは、湯本を箱根巡りの拠点とし、朝食と夕食は湯本と目と鼻の先の小田原まで出て食べることでした。
●新たな課題
箱根は古くから温泉地、観光地として知られていて、私も両親に連れられて行っていた子供のころは、そういう場所だと思っていました。
ところが大人になり、近年再び行くようになってわかってきたことは、やはり自然が豊かな土地だということです。
箱根の自然や生きもの。特に湿生植物のことを勉強しに、今後も箱根に通いたいと考えています。