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地方自治の危機(追記36)…「霞ヶ関にお任せ下さい」は大丈夫?

2018-06-04 10:58:16 | 地方自治
友人で研究者となった人が、開発テーマの提案などを国に持っていくと、「霞ヶ関にお任せ下さい」と必ず言われると言っていた。即ち国民に一々意見を言われなくても、国はきちんと将来を見すえてやっているのでご心配なく、という意味らしい。

NHKニュースを見ていたら、「ウソ言っちゃいました」と加計学園の事務局長がにこやかに喋っている。思わずかつて笑った「NHKのバラエティー『LIFE!~人生に捧げるコント~』で星野源が演ずる「うそ太郎」を連想した。「ウソです!すいやせん!」が可愛かった。
奇しくも6月1日のEテレ「ドキュランドへようこそ!」で「人はなぜウソをつくのか?」というタイムリー?な番組が放送された。
 最近の国会答弁もこれに近いものがあり、「霞ヶ関よ大丈夫か!」と叫びたくなる。

 5月31日、大阪地検特捜部は、財務省の背任や決算文書の改ざんを不起訴処分とした。本旨が変わらなければ改ざんOKという。「本旨」が何かは、「予断」あるいは「仮説」であろう。

 かなり前に私は、「当市の資源ゴミ処理の発注を、競争入札でなく随意契約にした法令の適用条項がおかしいのに、長野地裁は法令に則るのではなく、恣意的にOKと判断した」と本ブログに書いた。適用法令に則っていないのをOKとした長野地裁や、今回の大阪地検特捜部の例を見ると、法律を学んだ方々は、ちゃんと迂回路も知っているのだと感じ入る。そして迂回路は一般人の常識に無いものなので、司法試験を通った方々の判断は「可・不可はどうでもいい」と言っているとわたしには聞こえる。後は屁理屈を付けているだけである。

 一般に何事も、「丸投げ」の注文は、頼んだ人の思い通りにはならない。例えば家を建てるとき、よくよく見ていないと、出来上がったとき気に入る家にならない。それでもこの場合は、検収を上げないと業者は代価をもらえないので、希望を言えばかなり答えてくれる。

 ところが国や地方自治体の仕事をする人には、仕事の出来栄えに関係ない税金という収入があるので、納入品である仕事の中身については客である国民市民に気を遣うことは必須でない。もちろん「丸投げ」(無関心)では、手抜きの「家」が建ってしまうであろう。

 成果に関係なく税金を払っている国民は、本当は霞ヶ関に任せてはいけないのだが、手だてが無い。税金を納めたくなるような国であって欲しい。
コメント
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