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地方自治の危機(追記29)…「しっかりと」

2017-10-05 10:16:48 | 地方自治
ネットでも指摘されているが、最近テレビなどでよく聞く政治家や有名人の言葉に、「しっかりと○○したい」という言葉が非常に気になっていた。それも、これからやりたいことに対する「しっかり」であり、自分の過去の実績や結果について、「しっかりと○○しました」という言い方は聞いたことが無い。
これは例えば、内閣改造などのときマスコミは、新大臣については「決意」を取材するが、辞任する大臣については「実績や反省」を取材しないので、やったことに対して「しっかり」という言葉が聞かれないことにもよるであろう。
以前、新大臣の抱負しか報道しない理由をNHKに聞いたことがあるが、旧大臣については何かあったときに都度放送しているからだという。辞任する大臣に「どんな仕事をして、何ができなかったのか」を聞きにくいのかもしれない。記者の身になれば分かる気もする。

「しっかり」は、快く響く修飾語なのでしっかり愛用されているが、具体性が無い分うつろに響く。同じ言葉を繰り返すことに違和感のある人なら、具体的な内容に直して話すのではないか。

加計学園の獣医学部新設をめぐる説明も「しっかりと」やって欲しい。わたしの自治体については、後の人に参考となる「実施事業の顛末」をまとめた資料を「しっかりと」残していただきたい。また「<随意契約の予定価格調査書は、担当者の判断で作らなくてよい>というような条例はおかしい」という指摘には、「しっかりと」考える職員が現れて欲しい。裁判所は、自己の存在理由を「しっかりと」考えて欲しい。
コメント
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