気になること

視点を変えて、近頃気になること

真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞を喜んだ後に

2021-10-09 18:23:28 | 日記
 2021年のノーベル物理学賞が、コンピューターを使った地球温暖化などの予測手法を確立した真鍋淑郎さんら3氏に決まったと報道された。誰もが喜び、地球温暖化という古くからあって難しいテーマにこの賞が強いライトを改めて与えた。

 私が終活の書籍整理をしていたところ、「公害資源研究所 地球環境特別研究室編『地球温暖化の対策技術』1990発行」という本が出てきて、たまたま真鍋氏の文献を紹介しているページを発見した。現役の頃、環境機器の開発テーマを探索していた時に購入した本である。

 本の8ページに、「CO2濃度が2倍化したときの気温変化が、真鍋らによって計算されている。地球の平均温度は1.5~4.5℃上昇し、」とある。
その前段に、「炭素の地球全体の循環サイクル(大気--陸域--海洋)が明らかでない。現在の大気中CO2量の年増加分(約27億t)は、化石燃料起源のCO2量(炭素換算で年間約50億t)の約半分にしかならない。海洋のCO2吸収メカニズムはほとんど解明されていない」などの記載がある。

 後段には、「計算結果の確実性については議論の分かれる所であり、モデルの検証(温暖化到来の確実性)は、今後の研究に待つ所が多い」と。

 現在はIPCC(気候変動に関する政府間パネル)、パリ協定、SDGs(持続可能な開発目標)等に取り上げられているが、上記書籍の指摘する「当時解明されていなかった点が、現在どのように解明されているかを知りたい。温暖化の解決ポイントを世界が共有する必要がある。

 NHKのニュース報道で科学技術振興機構の方が今回の受賞内容を解説をされていたが、今後どのようなテーマがノーベル賞になるかを発表したらどうだろうか。研究テーマの選択と集中が起こり、日本のノーベル賞続出となるかもしれない。「研究者すなわち人」の縁が関係するので難しいとは言えるが、反対にどのような境遇の人でも頑張ればそれなりの成果貢献はできると解釈も出来る。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする