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地方自治の危機(追記43)ノウハウの伝承の難しさ

2019-02-04 17:04:31 | 地方自治
パソコンのプレゼンテーションソフトを利用してプロジェクターで拡大表示する講演方式が出現する以前は、いわゆるスライドやOHP(オーバーヘッドプロジェクター)が使われた。スライド作成は業者に発注するなど、労力は大変だった。

スライド時代の我々は、「遠くからでも画面の字が読めるように、スライド一枚は数行の文字とすべき」というような教育を受けた。
しかるに、最近のパソコンを使う講演会などを聴きに行くと、書類の図をそのまま画面に投影したような画面が目立ち、文字が読み取れないほど小さい場合が多い。

パソコンによる発表方式が一般に普及して、誰でも発表者になれるようになったが、内容を相手に分からせるように画面構成をすることの重要性を、指導をする人が少なくなったと感じる。ノウハウの伝承を広範の使用者に伝えることは難しいものである。

どんな仕事でも一仕事終わった後には、簡単でも報告書形式のまとめ書を残すべきである。手間を惜しんで、報告書の代わりにパワーポイントなどの発表画面の紙コピーのみを残した場合、後の利用者が見ても分からないところが出てくる。

 自治体でも、一仕事終わった後の、特に得られたノウハウを伝承文書としてまとめ、データベースとしておくことが、経験を積み重ね、次の仕事の効率化のために重要である。しかし最近は、国でさえ、文書に関してはゴタゴタが目立ち、地方にこれらを求めることは無理かもしれない。
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