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カンガルー

2017-06-10 13:00:18 | お話
14🐇カンガルー🐇


夢や目標を持ち、

それに向かって進むのは素晴らしいことだ。

しかし、時に、「不安」や「迷い」が、その足取りを止めることがある。


🐇カンガルー🐇


オーストラリアに生息するこの動物は、

「前にしか進まない」動物として知られ、

国章のモチーフにも取り入れられている。


なぜ前にしか進まないのか。

その秘密は体型にある。

小さな前脚と大きな後ろ脚を持つカンガルーは、二足歩行で跳ねるように走る。

それに加えて脚の骨格が、前進しかできないように、できているのだ。

これにより四肢を使うよりも少ないエネルギー消費で高速移動ができる。

時速60kmを超えるスピード、ひとっ飛びで12.8mという跳躍力を手に入れたのだ。

オーストラリアでは、カンガルーの天敵がおらず、そのために繁栄できたと言われる。

しかし、カンガルーは他の動物と争うことはないが、カンガルー同士で争うことがある。

その姿は「キックボクサー」に形容され、

軽いフットワーク、鋭いパンチとキックを武器に闘う。


後ろ向かないと決めれば、

人生は、いかようにも可能性がある。

いつでも、前へ、前へ、

「打つべし!」である。


🍀自然を生き抜く🍀

カンガルーは不思議な生き物だ。

カンガルーの出現は人間よりはるか昔、

中生代にさかのぼると言われている。

まだ恐竜が闊歩していた時代にカンガルーの祖先たちは、すでに生命をつないでいたのだ。

原始的な特徴を持つカンガルーたち有袋類は、その後、我々人間が属する有胎盤類に生存競争で負けた。

結果、徐々に南に下っていき、

当時はまだ暖かかった南極大陸を伝ってオーストラリアに落ち延びたのだ。


その後、南極大陸がオーストラリアや南米から分離し、

現在、有袋類はオーストラリア、南米、ニュージーランドといった

ごく一部の地域に生息するのみとなった。

身体の構造がかなり特殊で、メスは3つの膣を有しており、

オスは二股に分かれた陰茎を持ち、睾丸は陰茎の前に位置している。

そんなカンガルーだが、最も有名な特徴といえば、子供を袋の中で育てることだろう。

2cm程度しかないピンク色の胎児のような赤ちゃんは、

生まれると母親のお腹にある育児嚢と呼ばれる袋まで自力ではっていく。

母親のカンガルーは自分のお腹を舐めて赤ちゃんが袋までたどり着くための道筋をつける。

赤ちゃん袋の中で2〜3ヶ月おっぱいを飲んで成長し、

ある程度大きくなってから袋の外に出る。

生まれたばかりの赤ちゃんは驚くほどのスピードで袋にたどり着くため、

動物園などでも、なかなかその瞬間を観測することができない。

(そのため、飼育されているカンガルーの誕生日は、袋から顔を出した日ということになっている)


常に子供を運んでいる様子から、「やさしいお母さん」のイメージがあるカンガルーだが、

袋の中にいる子供の異常(病気など)に気づくと、

子供を袋から出して放置。

新しい子供を産む。

危険が迫ったとき、妊娠期間の長い有胎盤類は、母子ともに死んでしまうことが多いが、

ガンガルは子供を置いて自分だけ逃げ延びる。

残酷なようだが、これはカンガルーの生存戦略の1つである。

カンガルーに限らず、動物は弱い子供を捨て、強い子供を育てる行動を見せる。

決してカンガルーの愛情が乏しいわけではなく、

野生の世界はそれほど厳しいのだ。


また、環境が子育てに適さないと母親が判断すると、

意図的に胎児の細胞分裂を止めさせ、

よい環境になってから成長を再開させる。

カンガルーは交尾をすると、すぐに生産するが、

子育てに適した時期が続くと

胎児の成長を調節して、

「袋から出たが授乳中の子供」、

「袋の中で授乳している子供」、

「子宮内で胎芽状態の子供」、

を同時に育てる器用さを持っている。


このように、生物の世界というのは、人間の常識では決して語り尽くすことができない不思議と、

そして、自然環境を生き抜くための知恵やたくましさがあるのだ。


🍀カンガルーの豆知識🍀

・走行時、カンガルーの尻尾は人間の脚1本に匹敵する働きをしている。

・カンガルーの仲間を大きく3つに分けると、大型のカンガルー、小型のワラビーと、その間の大きさのワラルー。

・わずか1gほどの未熟児として母親のお腹の袋で生まれるので、誕生日は成長して袋から顔を出した日。

・かつては見世物として人間とカンガルーのボクシングが大流行した。

・カンガルーとともにオーストラリアの「国の動物」に指定されているエミュー(大型の鳥)も前進しかできない動物。


(「LIFE 人間が知らない生き方」麻生羽呂、篠原かをりさんより)

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