1960年創業の老舗、千駄ヶ谷「ホープ軒」
明治神宮そばでの酒宴から流れ流れて深夜の千駄ヶ谷へ。今宵は国立競技場の西側、外苑西通り沿いにある「ラーメンの店 ホープ軒 千駄ヶ谷店」でシメることに。都営大江戸線・国立競技場駅のA2出口から南へ歩いて4分。年中無休、24時間営業という東京を代表するラーメン店である。黄色いビルに煌々と輝くネオンサインが目印だ。
創業者の牛久保英昭氏は1960年、東京ラーメンの草分け的存在「ホープ軒本舗」の貸し屋台からスタート。高田馬場、銀座、内幸町と場所を移して営業してきた。考案した「背脂チャッチャ系ラーメン」が人気に。常連も多かったが、企業での連続爆弾事件で都心の警備体制が厳しくなった事などから1975年に今の場所に店舗を構えた。
客席は3階まであり、1階はタクシー運転手などがサッと啜れるようにと立ち食いスタイルに。2階にはカウンター20席、3階はテーブルで18席。麺メニューは背脂チャッチャの「ラーメン」をベースに、チャーシュー、モヤシ、白髪ネギ、メンマ、ワンタン、味付玉子を追加トッピング可能だ。なお輪切りの薬味ネギは入れ放題というのが嬉しい。
ほか、麺なしの「ワンタンスープ」に加え、6月から9月までの夏季のみ「つけ麺」も提供している。今回はシンプルに「ラーメン(950円)」を注文。領収書に「呼出番号」が書かれているので捨てないように。とはいえ、あまり番号で呼ばれることなく自然と手元に丼が届くんだよな。このあたりは謎。2階席に案内され、待つこと5分ほどで着丼。
ほのかに獣臭が立ち上る豚骨スープに、振りかけられた背脂。醤油のカエシは強すぎず。スープ自体はサラリとした飲み口ながら、背脂の甘味やコクが手伝ってマイルドな仕上がりに。変わらぬ旨さだ。そこに合わせるのは店舗4階で製麺した自家製の平打ち中太麺。コシがあってスープとの相性、背脂との絡みも良い。
チャーシューは噛み応えのある豚バラロール肉が1枚。ほかシャキシャキのモヤシ、メンマがトッピングされる。なお前述の通り卓上にある薬味ネギが入れ放題なので、黒胡椒、豆板醤、ニンニクといった調味料と合わせてお好みで味調整を。見た目は重そうだが案外ライトなのでスルっと完食。今年の啜り初めとするには最高の店だ。
<店舗データ>
【店名】 ラーメンの店 ホープ軒 千駄ヶ谷店
【住所】 東京都渋谷区千駄ヶ谷2-33-9
【最寄】 都営大江戸線「国立競技場駅」A2出口徒歩4分