我孫子市に流れる土佐っ子ラーメンの血
JR常磐線の天王台駅から歩いて18分、我孫子駅から20分ほど。県立我孫子高校や我孫子市役所のそば、手賀沼ふれあいライン沿いで深夜3時まで営業する「環七らーめん てらっちょ。我孫子店」へ。コチラは90年代のいわゆる「環七ラーメン戦争」の立役者で、背油チャッチャ系の人気店だった「土佐っ子ラーメン」のDNAを受け継いでいる。
だから我孫子市にありながら「環七らーめん」なのだ。元々は寺田一博氏が2001年9月に創業し、株式会社TERAKAZUエンタープライズが運営。茨城県内に味噌ラーメン「二代目てらっちょ」を4店舗、柏市に博多豚骨「三代目てらっちょ」を展開していたが、2017年3月に株式会社ガーデンが株式を100%取得し完全子会社化した。
その後「二代目」はすべて閉店。2023年12月現在、支店は柏の「三代目」のみとなっている。さて前置きが長くなったが、本店の店内はカウンター9席とテーブル16席の計25席。麺メニューは正油ラーメン、みそラーメン、油そばの3種を用意している。ラーメン類は麺を太麺か中麺から選ぶことができ、替え玉1玉無料とのこと。
麺の太さは券売機で選ぶので押し間違わぬように。それぞれ肉厚大判の豚バラ「カブリチャーシュー」をはじめ、バラロールチャーシュー、半熟味玉、ネギ、メンマ、海苔、ニンニク、高菜などを追加トッピング可能だ。またサイドメニューにはライス、チャーシュー丼、カブリ丼、唐揚げがあり一杯飲ることも出来る。
どうやらコチラは「特製」が事実上のデフォルトメニューの模様。今回は「特製ラーメン(980円)」を中麺で注文することに。麺の固さ、背油の量、味の濃さを選ぶことができるが、すべて「普通」でお願いした。ちなみに店内の貼り紙では、2度目の客は麺固め・味濃いめ、3度目は麺バリカタ・味濃いめを推奨。ご参考まで。
着丼までは6分ほど。ニンニク香るスープは豚骨を半日以上炊いたもの。一定時間寝かせて余分な脂を取り去っているそうで、比較的サラリとした飲み口に仕上がっている。カエシは強すぎぬ程度にしっかり効いており、塩味もちょうど良し。スープが重過ぎない分、表面の背油は「普通」でもしっかり目で、なかなかにジャンク。
合わせる麺はスープを吸った中細ストレート麺で、最初は少しゴワつきがあったが、熱が加わるとしなやかになり悪くない。トッピングには薄切りのバラロールチャーシューが1枚、黄身ネットリの味玉、メンマ、刻みネギが乗る。事実上のデフォルトメニューとはいえ「特製」という割には少し具材が寂しい。その分を無料の替え玉で補おう。
替え玉は博多豚骨用の低加水細ストレート麺での提供だ。バリカタでオーダーしたのでザクっとした歯触りで、背脂をよく絡めとって旨い。卓上にはラーメンダレ、すりゴマ、紅生姜、唐辛子ペーストがあるのでお好みで。最後はレモンの入った水でさっぱりと口直しを。罪悪感MAXの一杯、美味しく完食した。次回はカブリを乗せたい。
<店舗データ>
【店名】 環七らーめん てらっちょ。我孫子店
【住所】 千葉県我孫子市寿2-25-30
【最寄】 JR常磐線「天王台駅」徒歩18分