


ハナヌカススキ(イネ科・ヌカススキ属・5月16日撮影)
未使用画像のフォルダにイネ科の写真が溜まっていきます。こまかく、細くて、わずかな風に揺れ、ピントが合わせにくい。撮れていても背景にまぎれてしまう。なんとか使える写真が撮れても名前が同定できない。頭痛のタネです。
これも2年越しで気になっていたもの。どうやらハナヌカススキですね。よく似たヌカススキはノギが二本ですが、これは一本なのでハナヌカススキで間違いないと思います。
春、やや湿ったコケの間から針のように細い繊細な葉が伸びてきます。株が横に張らないので、つまんで真上に引っ張るとすっと抜けて気持ちが良い。ちょっとやみつきになってもう一本もう一本とハマってしまいますが、コケにすだれを乗せたように生えている針のような株を一本ずつ抜くしか手がないというのは、かなり気の遠くなる話で、そこではじめてこいつは手強いと気付くわけです。
いいかげんあきらめた頃に繊細な穂が出て微細な小穂がつきます。新鮮な緑をバックにした白い穂はイネ科には珍しく素直に“きれい!”と思える姿で、山のようなピンボケ写真を撮らせるわけです。
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