もうすぐ3月だというのに、雪です。
耳鼻科医は、患者さんの病気の種類で、季節を感じます。冬は、風邪やそれに続いてかかる副鼻腔炎や中耳炎の患者さん、春は花粉症です。しかし、昨年の11月は、菜の花が咲いていたぐらい暖かく、風邪の患者さんも多くありませんでした。そして、2月の終わりになっても、花粉症の患者さんは少ないです。むしろ今頃になって、副鼻腔炎や中耳炎の患者さんが多くなっています。このところ、季節感が、多いに混乱しています。
もうすぐ3月だというのに、雪です。
耳鼻科医は、患者さんの病気の種類で、季節を感じます。冬は、風邪やそれに続いてかかる副鼻腔炎や中耳炎の患者さん、春は花粉症です。しかし、昨年の11月は、菜の花が咲いていたぐらい暖かく、風邪の患者さんも多くありませんでした。そして、2月の終わりになっても、花粉症の患者さんは少ないです。むしろ今頃になって、副鼻腔炎や中耳炎の患者さんが多くなっています。このところ、季節感が、多いに混乱しています。
北部病院では、午後の外来をやってない時間に受診希望の問い合わせをされた患者さんを、事務の方から開業医に紹介される場合があります。先日の夕方4時半過ぎに、そのようにして当院を紹介されたという患者さんのご家族から電話がありました。当院には、受診されたことのない方です。
ご家族から症状をお聞きすると、首の片側全体が腫れて、声が出にくくなっているとのことです。この症状をお聞きして、直感的に、頸部に膿瘍ができて、喉頭に浮腫が起きているなと思いました。そうであれば、すぐ大きな病院での治療が必要です。電話の話だけですから確かな診断ではありませんが、こちらに受診してもらってから、改めて紹介するのでは、5時を過ぎてしまいます。5時を過ぎると、病院のスタッフも手薄になってしまい、最悪の場合北部病院の受け入れが無理で、遠くの病院を探さなければならなくなります。そうなると、治療が手遅れになる可能性もあります。
私の直感がはずれて軽い病気であれば、私が恥をかけば済むだけなので、すぐに北部病院に電話し、耳鼻科の先生に直接お願いしたところ、北部病院の先生もすぐ入院できるベッドを探してくださり、私から患者さんの方に電話して、直接北部病院に行っていただくことになりました。
今日、そのご家族がわざわざ当院にいらっしゃり、北部病院でそのまま緊急手術になって、経過は良好であることを報告してくださいました。
耳鼻科の研修医になってまずたたき込まれることは、常に癌を疑って診療しろ(隠れた癌を見落とすな)ということと、のどの急性炎症を甘く見るなということです。喉頭は、唯一の呼吸の道であり、ここが腫れて詰まったら、窒息します。また、のどから首にかけては、けっこうすかすかのスペースがあり、これが胸の中(縦隔)まで続いているので、そこに膿が貯まると、急速に進行して致命的になることがあるのです。
昨日の金曜日は、気温が上がって、花粉も飛びました。今日は雨で、花粉は少ないでしょう。正式な飛散開始日は、1cm2当たり1個以上の花粉が二日連続して観察されたときの初日を言うので、今日花粉が少ないと、昨日は飛散開始日と呼べないのですが、実質的には飛散が開始したと思ってよいでしょう。私も花粉症があり、昨夜外出したときには多少の症状が出ました。
黒岩神奈川県知事は、早くから東北のがれきの受け入れを表明していましたが、地元の方の反対で、仕切り直しとなってしまったようです。
先日のニュースでは、静岡県島田市が、がれきを受け入れることが、報道されていました。もっとも、島田市でも、焼却はできても、その灰を埋め立てる最終処分場の地権者のほとんどが反対しているとのことで、市内で埋め立てができない場合にそなえて、市外で焼却灰を受け入れてくれるところも、確保しているとのことです。
島田市では、1000人を超える反対する人の署名が提出されましたが、一方で1000人を超える賛成する人の署名も、提出されたそうです。きちんと検査をしてあれば受け入れてよいと思っている方は多いと思いますが、積極的に受け入れたいとして署名までする人たちも、これだけ多くいるのです。
祖父は、アメリカに旅行に出かけようという直前、心筋梗塞で倒れ、数日後に亡くなりました。私は学生でしたから1970年代のことです。親戚が皆、アメリカに行く前で良かったと言っている中で、私の父だけが、もしアメリカで倒れたなら、すぐバイパス手術を受けて助かったかも知れないと、ひとり違うことを言っていました。祖父は倒れたとき既に梗塞を起こしていたと思われ、父が言っていたことが妥当だったかどうかは分かりませんが、当時日本では、冠動脈バイパス手術はまだ行われていなかったと思います。
その父も心筋梗塞で倒れ、一命は取り留めて、その後30年以上生きましたが、やはり生活に制限が必要になり、いろいろやりたい事ができなくなったと嘆いていました。もっとも、父のそれまでの生活が破天荒すぎるものでしたから、それ以降も、通常の人よりも自由に生きたと思います。
今日、天皇陛下が冠動脈バイパス手術を受けられました。直前まで公務をこなされ、昨日皇后陛下に付き添われて東大病院に入られる時も、いつもと同じ微笑みを絶やさないお顔でいらっしゃいました。執刀医は、順天堂の天野篤先生で、今回はじめて知ったのですが、昭和大学横浜市北部病院の循環器センター長だった方です。